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電力需給ひっ迫と計画停電に備える|「需給ひっ迫警報」の意味と家庭の停電・節電の備え

ツムギ住まいの防災・ライフライン担当
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電力需給ひっ迫と計画停電に備える|「需給ひっ迫警報」の意味と家庭の停電・節電の備え

猛暑の夏や台風が重なる時期には、ニュースで「電力需給ひっ迫」という言葉を耳にすることがあります。聞き慣れないと不安に感じますが、これは電力の余力が細くなってきたときに、早めに知らせて協力を呼びかけるための仕組みです。意味と段階が分かれば、慌てずに落ち着いて対応できます。この記事では、「準備情報・注意報・警報」の3段階の意味と家庭での受け取り方、無理のない節電、そして万一の計画停電・停電への備えを整理します。

「電力需給ひっ迫」とはどういう状態か

電力は、使う量(需要)と作れる量(供給)を常にほぼ同じに保って運ばれています。この供給の余力を示すのが「予備率」です。予備率が小さくなるほど、猛暑で冷房需要が急に伸びたり、発電所が急に止まったりしたときに対応する余裕がなくなります。

そこで、余力が細くなる見通しになった段階で早めに知らせ、社会全体で少しずつ需要を抑えて大規模停電を避けよう、という考え方が「電力需給ひっ迫」の呼びかけです。全国の需給を見て予備率を公表しているのが電力広域的運営推進機関(OCCTO)で、注意報・警報を発令するのは経済産業省の資源エネルギー庁です。

広域予備率の公表や需給状況悪化時の対応は電力広域的運営推進機関(OCCTO)が案内しています。需給が改善しない場合の最終手段として計画停電に触れているのも同機関の資料です。

準備情報・注意報・警報の3段階

呼びかけは、余裕のある段階から順に「準備情報」「注意報」「警報」と強くなります。目安となる広域予備率と、家庭での受け取り方は次のとおりです。

段階目安(広域予備率)主に発信する主体家庭での受け取り方
準備情報5%を下回る見通し(前々日)一般送配電事業者心の準備を。翌々日の予定を軽く見直す
注意報5%を下回る見通し資源エネルギー庁無理のない範囲で節電に協力する
警報3%を下回る見通し資源エネルギー庁ピーク時間帯の節電を意識的に行う

注意報は「あらゆる追加供給力対策を踏まえても広域予備率が5%を下回る見通し」、警報は同じく「3%を下回る見通し」の場合に資源エネルギー庁が発令するとされています。準備情報は前々日18時ごろに一般送配電事業者から発信されます。数値は目安で、実際の発令や解除は最新の公式発表が優先されます。

メモ

この3段階の仕組みは2022年に整えられ、「需給ひっ迫警報」は同年3月に初めて発令されました。名称が似ていて分かりにくいですが、「準備情報=心づもり」「注意報=無理のない節電」「警報=ピーク時間帯を意識」と覚えておくと、ニュースを聞いたときに落ち着いて動けます。

2026年の夏はどう見ておけばよいか

2026年の夏も、台風シーズンと重なる時期でもあり、電力需給に注意が向いています。国の資料では、東京エリアで夏の予備率が一時的に厳しくなる見通しが示され話題になりましたが、追加の供給力対策により、全エリアで安定供給に最低限必要とされる予備率3%は確保できる見通しとされています。数値目標をともなう一律の節電要請は予定されていません。

とはいえ、猛暑や発電所の急なトラブルが重なれば状況は変わりえます。「今は落ち着いているが、予断は許さない」くらいの受け止めがちょうどよい距離感です。過度に不安になる必要はありませんが、注意報や警報が出たときにすぐ動けるよう、備えだけ整えておきましょう。

2026年度夏季の電力需給の見通しと対策は、経済産業省・資源エネルギー庁が公表しています。予備率の見通しは対策の進み具合で変わるため、具体的な数値や要請の有無は、その時点の公式発表をご確認ください。

家庭でできる無理のない節電

節電は「がまん」ではなく「ピーク時間帯を少しずらす・弱める」のが基本です。特に電気を多く使う夏の夕方(おおむね16〜20時ごろ)に効いてきます。熱中症になっては本末転倒なので、冷房を無理に止めないことが大前提です。

  1. 1

    設定温度を1〜2度ゆるめる

    冷房を切るのではなく、設定を少しゆるめます。扇風機やサーキュレーターを併用すると、体感温度を保ちながら消費を抑えられます。
  2. 2

    使っていない部屋の電気を消す

    誰もいない部屋の照明や、待機している家電の電源をこまめに切ります。小さな積み重ねが効きます。
  3. 3

    時間帯をずらせる家事を移す

    洗濯や食器洗い乾燥、掃除機などは、ピークを外して午前や夜に回します。
  4. 4

    冷蔵庫の詰め込みと開閉を減らす

    庫内を詰め込みすぎず、開ける回数を減らすと冷やす力の無駄が減ります。

注意

暑い時期の節電で最優先すべきは熱中症の予防です。高齢の方や小さな子ども、体調のすぐれない方がいる家庭では、冷房を我慢せず使ってください。節電は元気なときに、無理のない範囲で行うものです。

万一の計画停電・停電に備える

呼びかけの段階を超えて需給が改善しないと、地域を区切って順番に電気を止める「計画停電」が最終手段として検討されることがあります。実施される場合は事前に地域や時間帯が知らされるのが基本なので、その情報を落ち着いて確認できるようにしておくことが第一です。備えるものは、突発的な停電への備えとほぼ同じです。

停電・計画停電に備える基本セット

  • LEDランタンとヘッドライト(火を使わない明かりを部屋数・人数分に近づける)
  • モバイルバッテリー(スマホを2〜3回充電できる容量。ふだんから満充電にしておく)
  • 乾電池と乾電池式・手回しラジオ(情報の確保)
  • 保冷剤・クーラーボックス(冷蔵庫の中身と暑さ対策を兼ねる)
  • うちわ・携帯扇風機・冷却タオル(冷房が止まったときの暑さ対策)
  • カセットコンロとボンベ(調理と湯沸かし)

計画停電は数時間で終わる想定でも、うだるような暑さの中では体にこたえます。冷房が止まる時間帯の熱中症対策と、スマホの電池切れ対策が特に大切です。長時間の停電に備えてポータブル電源を検討する場合の考え方は、専用の記事にまとめています。

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計画停電は「予告があるぶん、備えれば怖くない停電」です。明かりと電池、そして涼を取る手段を先に用意しておけば、当日は落ち着いて過ごせます。
編集部

備えを点検・見直しするタイミング

需給ひっ迫のニュースは、家庭の停電対策を見直すよいきっかけになります。年に一度、夏の前に次の点を点検しておくと安心です。

  • モバイルバッテリーが満充電か、劣化してふくらんでいないか
  • ランタンや懐中電灯の電池が切れていないか、点灯するか
  • カセットボンベの残量と使用期限(目安は製造から約7年)
  • ラジオが鳴るか、地域の停電・給電情報の確認手段を家族で共有できているか
  • 契約している電力会社や自治体からの通知の受け取り方(アプリ・メール等)

ヒント

点検は「夏の前」と「防災の日(9月1日)」など、年2回の恒例行事にすると忘れにくくなります。使いながら備える意識でいれば、いざというときに電池切れで慌てることが減ります。

よくある質問

需給ひっ迫警報が出たら、すぐ停電するのですか
警報は「このままだと余力が乏しくなる見通し」を早めに知らせて節電を呼びかけるもので、警報イコール停電ではありません。社会全体で少しずつ需要を抑えることで、停電を避けるための呼びかけです。
注意報と警報の違いは何ですか
目安となる広域予備率が異なります。注意報はおおむね5%、警報はおおむね3%を下回る見通しのときに、資源エネルギー庁が発令するとされています。警報のほうがより余力が乏しい、強い呼びかけです。
家庭でどれくらい節電すればよいですか
我慢して体調を崩すほどの節電は必要ありません。冷房の設定を少しゆるめる、使わない部屋の電気を消す、家事の時間帯をずらす、といった無理のない工夫で十分です。特に電気を多く使う夕方のピーク時間帯を意識すると効果的です。
暑い日でも冷房を我慢したほうがよいですか
いいえ、熱中症の予防が最優先です。特に高齢の方や子ども、体調のすぐれない方がいる家庭では冷房を使ってください。節電は元気なときに、無理のない範囲で行うものと考えてください。
計画停電はいつ、どこで実施されるのですか
計画停電はあらゆる対策を行ってもなお需給が改善しない場合の最終手段で、実施する場合は地域や時間帯が事前に知らされるのが基本です。実施の有無や範囲は、その時点の電力会社・自治体・国の公式発表で確認してください。

まとめ|言葉の意味が分かれば、落ち着いて動ける

電力需給ひっ迫の呼びかけは、不安をあおるものではなく、みんなで少しずつ協力して停電を避けるための早めの合図です。「準備情報・注意報・警報」の3段階の意味を知り、無理のない節電と、明かり・電源・暑さ対策の備えを整えておけば、警報が出ても計画停電になっても落ち着いて過ごせます。今日できる一歩は、モバイルバッテリーを満充電にしておくことです。停電時の具体的な過ごし方や、夏の停電と熱中症の対策は、あわせてこちらもどうぞ。

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