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この夏の防災|猛暑予想の2026年、停電を伴う暑さと熱中症にどう備えるか

ツムギ住まいの防災・ライフライン担当
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この夏の防災|猛暑予想の2026年、停電を伴う暑さと熱中症にどう備えるか

気象庁の3か月予報では、2026年の夏も全国的に気温が高い見通しが示されています。夏の防災で見落とされがちなのが、「暑さそのものが災害になる」という視点です。とくに、台風や落雷などで停電が起きるとエアコンが止まり、室内にいても熱中症の危険が高まります。この記事では、猛暑と停電が重なる夏の備えを、情報の受け取り方から涼のとり方まで整理します。

なぜ「夏の停電」が危険なのか

夏の停電が怖いのは、暑さと停電が悪循環を起こすからです。エアコンが止まると室温と湿度が上がり、汗が蒸発しにくくなって体に熱がこもります。さらにスマホの充電が切れれば、気象情報や避難の呼びかけも受け取れなくなります。夜間に停電が続けば、寝ている間に熱中症が進む危険もあります。

暑さ指数(WBGT)は、気温だけでなく湿度や日射の影響を含めて暑熱環境を評価する指標です。熱中症の危険度を示す目安として、環境省が情報を提供しています。

台風やゲリラ豪雨、落雷は夏に多く、停電を引き起こす代表的な原因です。「夏の防災=水と食料」だけでなく、「暑さと停電への備え」を一つの柱として考えておきたい理由がここにあります。

熱中症警戒アラートと特別警戒アラート|早めに身構える

暑さの危険を前もって知らせてくれるのが、環境省と気象庁による熱中症の警戒情報です。2段階あり、それぞれ意味が異なります。

情報発表の目安家庭でとる行動
熱中症警戒アラート暑さ指数(WBGT)が33以上と予測されるとき外出や運動を控え、こまめに水分。屋内でも冷房を使う
熱中症特別警戒アラート都道府県内のすべての地点で暑さ指数35以上と予測されるとき過去に例のない危険な暑さ。涼しい場所へ避難し、周囲にも声をかける

熱中症警戒アラートは、府県予報区等内のいずれかの地点で暑さ指数(WBGT)の予測値33以上が見込まれるときに発表されます。熱中症特別警戒アラート(特別警戒情報)は、改正気候変動適応法にもとづき2024年4月24日から運用が始まった情報で、都道府県内のすべての暑さ指数情報の地点で予測値35以上となる場合に、前日14時ごろに都道府県単位で発表されます。詳細は環境省・気象庁の公表情報をご確認ください。

特別警戒アラートが出ると、市町村があらかじめ指定した「クーリングシェルター(指定暑熱避難施設)」が開放される場合があります。冷房の効いた公共施設などが避難先になるため、お住まいの自治体がどこを指定しているかを、暑くなる前に確認しておくと安心です。

ヒント

熱中症警戒アラートは、前日の夕方と当日の早朝に更新されます。天気予報アプリや環境省の熱中症予防情報サイトで、暑さ指数の予測を前日のうちに確認する習慣をつけておくと、翌日の予定を無理のない形に組み替えられます。

停電しても涼をとる備え

停電時はエアコンが使えないことを前提に、電気に頼りすぎない涼のとり方を用意しておきます。ポイントは「体を直接冷やす」「風を作る」「熱を入れない」の3つです。

  • 体を冷やす: 保冷剤・冷却シート・濡らしたタオルで首や脇の下を冷やす
  • 風を作る: 手持ち扇風機、乾電池式やポータブル電源で動く扇風機・サーキュレーター
  • 熱を入れない: 日中はカーテンやすだれで日射をさえぎり、室内の温度上昇を抑える
  • 冷たい飲み物を保つ: クーラーボックスと保冷剤で、飲み物や薬を冷やしておく
夏の停電を一度経験して、いちばん効いたのは冷凍庫にためておいた保冷剤でした。首を冷やしながら手持ち扇風機で風を送ると、体感がずいぶん楽になります。凍らせたペットボトルは、溶ければそのまま飲み水にもなりました。
集合住宅で家族3人と暮らす読者

エアコンは消費電力が大きく、一般的な家庭用ポータブル電源で長時間動かすのは難しいことが多いものです。夏の停電対策としては、消費電力の小さい扇風機やサーキュレーターを動かす前提で電源を考えるほうが現実的です。電源選びの詳しい考え方は、こちらの記事でまとめています。

あわせて読みたい

防災用ポータブル電源・モバイルバッテリーの選び方|容量と出力の目安、後悔しない選び方

水分と情報の確保|夏はいつもより多めに

夏は汗で失う水分が増えるため、飲料水の備えもいつもより厚めにしておきたい季節です。

  1. 1

    飲料水を多めに備える

    飲料水は1人1日3リットルが備蓄の目安です。夏は発汗量が増えるため、目安に加えて余裕を持たせておくと安心です。ローリングストックで、麦茶や経口補水液も少し多めに持っておきましょう。
  2. 2

    塩分・電解質も用意する

    大量に汗をかくときは水だけでなく塩分の補給も必要です。経口補水液や塩分タブレット、梅干しなどを備えておくと、熱中症の予防に役立ちます。
  3. 3

    情報の受信手段を電源と分ける

    停電でスマホが使えなくなる場合に備え、乾電池式や手回しのラジオを1台。暑さ指数や避難の呼びかけを受け取り続けられるようにしておきます。

注意

高齢の家族や小さな子どもは、暑さやのどの渇きを感じにくかったり、うまく伝えられなかったりすることがあります。停電時はとくに、周囲がこまめに声をかけ、水分と体調を確認してください。がまんや遠慮が、熱中症の発見を遅らせることがあります。

よくある質問

熱中症警戒アラートと特別警戒アラートは何が違いますか
警戒アラートは暑さ指数33以上で発表され、日常的な熱中症対策の徹底を促すものです。特別警戒アラートは、都道府県内のすべての地点で暑さ指数35以上が予測される、過去に例のない危険な暑さのときに発表されます。特別警戒アラートが出たら、涼しい場所への避難を強く意識してください。
停電時、ポータブル電源でエアコンは使えますか
エアコンは消費電力が大きく、一般的な家庭用ポータブル電源で長時間動かすのは難しいことが多いです。夏の停電対策としては、扇風機やサーキュレーター、手持ち扇風機など消費電力の小さい機器を動かす前提で備えるほうが現実的です。
クーリングシェルターはどこにありますか
クーリングシェルター(指定暑熱避難施設)は市町村が指定します。公民館や図書館など冷房の効いた公共施設が指定されることが多いです。お住まいの自治体のホームページなどで、暑くなる前に場所を確認しておきましょう。
夏の防災で、冬と特に変えるべき点はありますか
暑さそのものへの備えが加わる点です。飲料水を多めにする、塩分・電解質を用意する、停電時に涼をとる手段(保冷剤・扇風機など)を持つ、といった夏ならではの準備を足しておきましょう。

まとめ|「暑さも災害」と考えて備える

夏の防災は、水と食料に加えて「暑さと停電」への備えを一つの柱に据えることが大切です。今年の夏に間に合う一歩として、まずは自治体のクーリングシェルターの場所を確認し、保冷剤と手持ち扇風機、少し多めの飲料水をそろえておきましょう。

この夏そなえておくこと

  • 熱中症警戒アラート・特別警戒アラートを受け取る手段を用意する
  • 自治体のクーリングシェルター(指定暑熱避難施設)の場所を確認する
  • 保冷剤・冷却シート・手持ち扇風機など、電気に頼らず涼をとる備え
  • 飲料水を多めに、経口補水液や塩分タブレットも用意する
  • 乾電池式・手回しラジオで情報の受信手段を電源と分ける

停電が起きたときの過ごし方全体(明かり・情報・調理の備え)は、こちらの記事でまとめています。あわせて参考にしてください。

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