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災害への「お金」と「重要書類」の備え|罹災証明・保険・現金を分散して守る

カエデ避難計画・防災情報担当
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災害への「お金」と「重要書類」の備え|罹災証明・保険・現金を分散して守る

災害への備えというと、水や非常食、持ち出し袋を思い浮かべる方が多いと思います。けれど被災したあと、暮らしを立て直す段になって効いてくるのは、実は「紙」と「お金」です。本人確認書類や保険証券をすぐに出せるか、停電でカードが使えないときに手元の現金があるか、罹災証明書や支援制度のしくみを知っているか。この記事では、いざというときに生活再建をスムーズにするための、書類とお金の備えを整理します。

災害の備えは「もの」だけではない

食料や水の備蓄が「被災した直後を生き延びる備え」だとすれば、書類とお金は「そのあとの暮らしを立て直す備え」です。家が傷んだときの保険請求、各種支援の申請、当面の支払い。どれも書類とお金がそろっていると格段に動きやすくなります。しかも書類の備えは、コピーを取って分けて置くだけで、費用はほとんどかかりません。今日から始められる備えです。

重要書類は「コピーを分散」「原本を守る」「デジタルで二重化」

まず、生活再建に関わる書類を洗い出します。次のような書類は、被災後の手続きで手元にあると役立ちます。

種類備えのしかた
本人確認書類運転免許証・マイナンバーカード・健康保険証コピーを持ち出し袋へ
お金に関する書類預金通帳・キャッシュカード・印鑑原本は持ち出し袋、口座番号のメモを別置き
保険の書類火災保険・地震保険・生命保険の証券コピーを分散、証券番号を控える
資産の書類不動産の権利証・賃貸契約書コピーを別の場所へ
家族の書類母子健康手帳・お薬手帳・年金手帳コピーと写真で二重化

備えの基本は3段構えです。原本を守りつつ、コピーとデジタルで二重化しておくと安心です。

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    コピーを分散して置く

    主要な書類はコピーを取り、持ち出し袋と、自宅の別の場所や実家など離れた場所に分けて保管します。1か所にまとめると、その場所が被災したときに全部を失います。
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    スマホで撮って持ち歩く

    通帳の見開き、保険証券、本人確認書類などをスマホで撮影しておくと、手ぶらで避難しても番号や内容をすぐ確認できます。
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    クラウドに預けて二重化する

    撮った画像をクラウドストレージにも保存しておくと、スマホを失っても別の端末から見られます。パスワードで保護し、家族と共有先を決めておきましょう。

注意

書類のコピーや画像には、氏名・住所・口座番号などの重要な個人情報が含まれます。持ち出し袋の保管場所や、クラウドのパスワード管理には十分注意してください。

書類は分散収納の考え方と相性がよい備えです。どこに何を置くかは、防災用品の置き場所と一緒に決めておくと管理しやすくなります。

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当座の現金は小銭を含めて用意する

停電が起きると、キャッシュレス決済やATMが使えなくなることがあります。信号や店舗のレジが止まる状況では、現金だけが頼りになる場面も出てきます。首相官邸の「災害が起きる前にできること」でも、非常用持ち出しバッグに現金を入れておくことがすすめられています。

非常用持ち出しバッグに現金を備える考え方は、首相官邸「災害が起きる前にできること」で示されています。金額の目安は各家庭の状況に応じて調整してください。

ヒント

公衆電話や自動販売機、少額の買い物では、お札より小銭が役立つことがあります。千円札と百円玉・十円玉を少しずつ、家族の人数や数日分の当座をイメージして分けて備えておくと安心です。

現金はまとまった額を1か所に置くより、持ち出し袋と自宅内など、少しずつ分けておくと万一のときに全部を失いにくくなります。

罹災証明書のしくみを知っておく

被災後の手続きで、最初の入口になるのが罹災証明書です。これは、地震や風水害などで被災した住まいの被害の程度について、市区町村が調査して証明する書類です。各種の支援や減免、支援金の申請で提出を求められることが多く、生活再建の基礎になります。

被害の程度は、住家の損害割合をもとに次のように区分されます。

区分損害割合の目安
全壊50%以上
大規模半壊40%以上50%未満
中規模半壊30%以上40%未満
半壊20%以上30%未満
準半壊10%以上20%未満
準半壊に至らない(一部損壊)10%未満

住家の被害認定の区分と損害割合の目安は、内閣府「災害に係る住家の被害認定」で示されている考え方に基づきます。実際の認定は市区町村の調査によります。

罹災証明書は、被災した市区町村に申請して交付を受けます。撮影しておいた被害の写真が、申請時の状況説明に役立つことがあります。

被災者生活再建支援制度の概要

住まいに大きな被害を受けた世帯を支える公的なしくみに、被災者生活再建支援制度があります。住宅の被害程度に応じた「基礎支援金」と、住宅の再建方法に応じた「加算支援金」の2つで構成されます。金額の目安は次のとおりです。

支援金区分・方法金額の目安(複数世帯)
基礎支援金全壊など100万円
基礎支援金大規模半壊50万円
加算支援金建設・購入200万円
加算支援金補修100万円
加算支援金賃借(公営住宅を除く)50万円

金額は内閣府「公的支援制度について」および公益財団法人都道府県センターの支給概要に基づく目安です。単身世帯は金額がそれぞれ4分の3になります。制度は改定されることがあるため、実際の適用は自治体・内閣府の最新情報でご確認ください。

申請期限にも目安があります。基礎支援金は災害発生日から13か月以内、加算支援金は37か月以内が原則とされていますが、災害によって延長されることもあります。

メモ

支援制度には適用の要件があり、対象となる災害や被害の程度、金額や期限は改定・延長されることがあります。ここでの数値はあくまで目安です。実際に申請するときは、被災した市区町村や内閣府の最新の案内を必ず確認してください。

保険証券をなくしても手続きできる備え

火災保険や地震保険は、被災後の再建の大きな支えになります。証券のコピーを分散しておくと請求がスムーズですが、もし証券を失っても手続きの道はあります。日本損害保険協会では、被災で契約の手がかりを失った方向けに、契約内容を照会できる窓口(自然災害等損保契約照会センター)が案内されています。

保険証券を紛失した場合の照会窓口や請求の流れは、日本損害保険協会「災害の損害保険等の手続きや減免措置」で案内されています。

まずは加入している保険会社や代理店に連絡し、被害の状況を伝えるところからです。被害の写真を撮っておくと、その後の損害確認がスムーズになります。
編集部

とはいえ、いざというときに証券番号や連絡先がすぐ分かるほうが安心です。証券のコピーを持ち出し袋に入れ、証券番号と保険会社の連絡先をメモにして別に控えておきましょう。

よくある質問

重要書類の原本は持ち出し袋に入れておくべきですか
通帳や印鑑など、なくすと再発行に手間がかかるものは持ち出し袋に入れておくと安心です。一方で権利証など日常で使わない原本は自宅の安全な場所に保管し、コピーを分散させる形が管理しやすいです。ご家庭の事情に合わせて分けてください。
マイナンバーカードのコピーを持ち歩いても大丈夫ですか
個人情報を含むため、保管場所やクラウドのパスワード管理には注意が必要です。番号が見える面の取り扱いには気をつけ、必要な範囲で備えてください。不安な場合はスマホでの撮影とクラウド保存にとどめる方法もあります。
罹災証明書はどこに申請しますか
被災した住まいのある市区町村に申請します。被害の程度は市区町村の調査で認定されるため、申請前に被害の写真を撮っておくと状況を説明しやすくなります。手続きの詳細は各自治体の案内をご確認ください。
支援金の金額や期限はここに書かれた数字のとおりですか
記事の数値は執筆時点で確認した目安です。制度は改定されることがあり、災害ごとに取り扱いが変わる場合もあります。実際の金額・申請期限・要件は、被災した自治体や内閣府の最新情報で必ずご確認ください。
現金はいくら用意しておけばよいですか
一概には言えませんが、停電でキャッシュレスが使えない数日間をしのげる程度を目安に、小銭を含めて分けて備えておくと安心です。家族の人数や生活に合わせて調整してください。

まとめ|紙とお金の備えが、暮らしの立て直しを早くする

書類とお金の備えは、被災した直後よりも、その後の生活再建で効いてきます。コピーを分散し、写真とクラウドで二重化し、当座の現金を小銭ごと用意しておく。そして罹災証明書や支援制度のしくみを知っておく。どれも今日から少しずつ始められます。制度の金額や期限は変わりうるので、いざというときは自治体や内閣府の最新情報を確認しながら進めてください。まずは持ち出し袋の中身と、家族の避難計画をあわせて見直してみましょう。

お金と書類の備えチェック

  • 本人確認書類・保険証券・通帳のコピーを分散して保管した
  • 重要書類をスマホで撮影し、クラウドにも保存した
  • 口座番号・保険証券番号・連絡先をメモに控えた
  • 当座の現金を小銭を含めて分けて用意した
  • 罹災証明書と支援制度のしくみをざっと把握した
  • 自治体や内閣府の最新情報の確認先をブックマークした

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