非常用給水タンク・給水袋の選び方比較|断水時に水を運んで清潔に確保する道具

断水が起きると、家に飲料水を備蓄していても、給水所(応急給水)まで水を受け取りに行く場面が出てきます。このとき意外な盲点になるのが「運ぶ・ためる容器」です。水はあっても入れ物がなければ持ち帰れません。この記事では、非常用の給水タンク・給水袋を4つのタイプに分けて、容量と重さ・運搬性・コックの有無・保管性という観点で比較します。家族の人数や住まいに合った選び方と、給水した水を清潔に使い切る手順まで整理します。
ヒント
なぜ「運ぶ・ためる容器」が必要なのか
飲料水と調理用の水は、1人1日3リットル、最低3日分(9リットル)が家庭備蓄の目安とされています。これはあくまで飲用と調理の分で、トイレや洗い物などの生活用水は別に必要です。
飲料用と調理用として1人1日3リットル・最低3日分という目安は、農林水産省「家庭備蓄ポータル」および同「大事な水、どうやって備えますか?」で示されています。
断水が長引くと、自治体が給水車や給水拠点(災害時給水ステーションなど)で水を配ります。多くの自治体は、水を受け取りに行くときはポリタンクや給水袋を各自持参するよう案内しています。つまり、備蓄とは別に「もらいに行くための容器」を用意しておくことが前提になります。
給水拠点では、水を入れる清潔な容器を持参して受け取る運用であることは、東京都水道局「災害時給水ステーション」など、自治体の応急給水の案内で示されています。給水量の目安を1人1日3リットルとする案内もあります。
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選ぶ前に知っておきたい「水の重さ」
容器選びで最初に意識したいのが重さです。水は1リットルで約1キロあります。10リットルで約10キロ、20リットルなら約20キロにもなり、満水のタンクを持ち上げて運ぶのは想像以上の負担です。
注意
選ぶときの軸を整理すると、次の4点になります。
- 容量と重さ: 満水時に自分が運べる重さか
- 運搬性: 取っ手・肩掛け・背負い・台車やキャスターなど、どう運ぶか
- コック(蛇口)の有無: 少量ずつ清潔に注げるか
- 保管性: 平時にかさばらず、しまっておけるか
タイプ別に比較する
代表的な4タイプを、上の観点で比べます。
| タイプ | 容量の目安 | 運搬性 | コック | 保管性 |
|---|---|---|---|---|
| 折りたたみタンク | 10〜20L | 取っ手で手提げ | 付きが多い | 折りたためて省スペース |
| 背負える給水袋 | 10L前後 | リュック型で両手が空く | 付きは少なめ | たたんでコンパクト |
| キャスター付きタンク | 20L前後 | 転がして運べる | 付きが多い | やや場所を取る |
| 小容量の給水袋 | 3〜5L | 手提げ・持ち出し袋に収納 | なしが多い | 非常用袋に同梱できる |
折りたたみ式ウォータータンク(コック付き)
平時は折りたたんで薄くなり、使うときだけ広げる定番タイプです。コック付きなら、置いたまま少量ずつ注げて衛生的に使えます。10〜20リットルと容量の幅が広く、家庭の据え置き用として1つあると安心です。満水時の重さと、注ぎ口・コックの作りやすさを確認して選びましょう。
折りたたみ式ウォータータンク(コック付き 10〜20L)
広告価格の目安: 容量10〜20Lで幅広い
※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。
背負える給水袋・給水バッグ(リュック型)
肩ひもで背負えるタイプは、両手が空くのが最大の利点です。給水拠点が遠い、階段が多いといった場面で運びやすく、10リットル前後でも体への負担が分散します。一方、袋型は自立しにくいものが多く、家での「置いて使う」用途には向きません。運搬役として据え置きタンクと組み合わせると使い分けができます。
背負える給水袋・給水バッグ(リュック型 10L前後)
広告価格の目安: 10L前後のリュック型
※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。
キャスター付き・台車で運べる大容量タンク
20リットル前後の大容量を、持ち上げずに転がして運べるタイプです。高齢の方や、家族が多く一度に多くの水が要る家庭に向きます。段差の少ない一戸建てや、平坦な動線がある環境で力を発揮します。段差や砂利道ではキャスターが使いにくいこともあるため、給水拠点までの道のりも想像して選んでください。
キャスター付き大容量タンク(高齢者・大人数向け 20L前後)
広告価格の目安: 20L前後・転がして運べる
※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。
小容量の給水袋(持ち出し袋に入る)
3〜5リットルの小さな給水袋は、たたむと手のひらほどになり、非常持ち出し袋に同梱しておけます。避難先ですぐ使え、少人数や子ども・高齢の方が運ぶ分としても現実的な重さです。据え置きの大容量と別に、1〜2枚しのばせておくと最初の一歩が軽くなります。
小容量の給水袋(3〜5L・持ち出し袋に入る)
広告価格の目安: 3〜5L・たたんで携帯
※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。
給水した水を清潔に使うために
運ぶ道具がそろったら、衛生面もあわせて押さえておきましょう。給水した水は消毒された水道水でも時間とともに水質が変わるため、ためこまずに数日で使い切るのが基本です。
- 1
容器を清潔にしてから使う
初めて使う容器は水道水でよく洗い、内側に汚れやにおいが残らないようにします。飲用に使う容器は「飲料用」の表示があるものを選びます。 - 2
口や注ぎ口を汚さない
給水時や注ぐときに、手や地面で口の内側に触れないようにします。コック付きなら開閉のたびにフタを開けずに済み、汚れが入りにくくなります。 - 3
直射日光と高温を避けて置く
日の当たる場所は水温が上がり水質が変わりやすくなります。日陰の涼しい場所で保管します。 - 4
数日で使い切る
飲用に使う分は早めに、遅くとも数日以内に使い切ります。においやにごりが気になったら飲用には使わず、生活用水に回します。
メモ
よくある質問
タンクと給水袋、どちらを買えばよいですか
何リットルの容器を選べばよいですか
給水袋の水はどれくらいもちますか
ポリタンクは灯油用のものを使い回してよいですか
平時はどこにしまっておけばよいですか
まとめ|「運ぶ」と「ためる」を役割分担する
給水の道具は、家で注いで使う据え置きタンクと、給水所から運ぶための給水袋を、役割分担でそろえるのがコツです。まず1つなら、平時かさばらずコックで少量ずつ使える折りたたみタンク。そこに背負える給水袋と、持ち出し袋用の小容量袋を足していくと、家族構成や住まいに合わせて無理なく運用できます。
給水の道具そろえるチェック
- 据え置き用に折りたたみタンク(コック付き)を1つ
- 運搬用に背負える給水袋を家族の人数分
- 持ち出し袋に3〜5Lの小容量給水袋を1〜2枚
- 高齢者・大人数ならキャスターや台車で運ぶ手段
- 飲用の容器は「飲料用」表示のものを選ぶ
- 給水拠点の場所を平時に確認しておく
飲料水そのものの備蓄量や、断水中の生活用水の確保は、次の記事もあわせてどうぞ。
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