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熱中症特別警戒アラートとクーリングシェルター|家族を守る備えと避難行動

シュン家族・ペット防災担当
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熱中症特別警戒アラートとクーリングシェルター|家族を守る備えと避難行動

暑さは、静かに命に関わる災害になります。年々厳しくなる夏に向けて、環境省と気象庁は暑さの危険を前もって知らせる2つのアラートを運用し、市町村は冷房の効いた「クーリングシェルター」を開放する仕組みを整えてきました。この記事では、2つのアラートの違いと受け取り方、アラートが出た日に家庭ですること、そしてクーリングシェルターの探し方と活用を、高齢の家族や子ども、ペットを守る視点で整理します。

2つのアラートの違い|33と35で身構える

暑さの危険を前もって知らせてくれるのが、環境省と気象庁による2段階の情報です。判断のものさしになるのが暑さ指数(WBGT)で、気温だけでなく湿度や日射の影響を含めて暑熱環境を評価する指標です。

情報発表の目安家庭でとる行動
熱中症警戒アラート府県予報区内のいずれかの地点で、翌日または当日の暑さ指数(WBGT)が33に達すると予測されるとき外出や運動を控え、こまめに水分。屋内でも冷房を使う
熱中症特別警戒アラート都道府県内のすべての地点で、翌日の暑さ指数(WBGT)が35に達すると予測されるときなど過去に例のない危険な暑さ。涼しい場所へ移動し、周囲にも声をかける

熱中症警戒アラートは、府県予報区等内のいずれかの暑さ指数情報提供地点で、翌日・当日の日最高暑さ指数(WBGT)が33(予測値)に達する場合に発表されます。熱中症特別警戒アラート(法律上の名称は熱中症特別警戒情報)は、都道府県内のすべての暑さ指数情報提供地点で翌日の日最高暑さ指数が35(予測値)に達する場合等に発表されます。特別警戒アラートは改正気候変動適応法にもとづき2024年4月に運用が始まった情報です。いずれも情報提供期間はおおむね毎年4月下旬から10月下旬まで(令和8年度は4月22日から10月21日まで)で、実施日は年度により異なります。(出典:環境省 熱中症予防情報サイト)

覚えておきたいのは「33はいずれかの地点、35は全地点」という条件の違いです。特別警戒アラートは、都道府県全体が例外なく極端な暑さに包まれると予測される、めったに出ない情報です。だからこそ、出たときは強く身構える合図になります。

アラートの受け取り方|前日のうちに知る

アラートは、翌日の予定を無理のない形に組み替えるために使うものです。前日のうちに届く手段を用意しておきましょう。

  1. 1

    環境省の予防情報サイトを見る

    環境省の熱中症予防情報サイトで、地域ごとの暑さ指数の予測とアラートの発表状況を確認できます。前日の夕方に翌日分が更新されます。
  2. 2

    メール配信やアプリで受け取る

    環境省はアラートのメール配信を行っています。天気予報アプリや気象庁の情報でも受け取れます。通知が届くように設定しておくと、見に行かなくても気づけます。
  3. 3

    自治体の防災情報を登録する

    お住まいの市区町村の防災メールやSNS、防災アプリでも、アラートやクーリングシェルターの開放が知らされることがあります。ふだんの防災情報とあわせて登録しておきましょう。

ヒント

高齢の家族が離れて暮らしている場合は、アラートが出た日に電話やメッセージで「今日は暑いから外出を控えて、エアコンをつけてね」と一声かける習慣にすると、見守りにつながります。あらかじめ「アラートの日は連絡する」と決めておくと続けやすくなります。

アラートが出た日に、家庭ですること

アラート、とくに特別警戒アラートが出た日は、暑さを「今日の予定を変える理由」として受け止めます。難しいことではなく、いつもの対策を一段強める形です。

  • 不要不急の外出や運動を控える。時間をずらせる用事は、朝夕の涼しい時間帯に回す
  • のどが渇く前に、こまめに水分をとる。大量に汗をかくときは塩分・電解質も補う
  • 冷房を使う。「もったいない」と我慢せず、室温を目安の範囲に保つ
  • 高齢の家族、子ども、ペットの様子をこまめに確認する
特別警戒アラートが出た日は、子どもの外遊びの予定をやめて、母には昼間に一度電話を入れるようにしています。母は『まだ大丈夫』と言いがちなので、エアコンがついているかだけ必ず聞くようにしました。声をかけるだけで、家族みんなが少し身構えられます。
小学生と高齢の母と暮らす読者

注意

屋外の運動や作業は、特別警戒アラートの日は原則として見合わせる判断が安全です。どうしても行う場合は、こまめな休憩と水分・塩分補給、複数人での声かけを徹底してください。暑さ指数が高い日ほど、無理をしないことが最大の対策になります。

クーリングシェルターとは|涼しい逃げ場を知っておく

クーリングシェルター(指定暑熱避難施設)は、市町村があらかじめ指定する、冷房の効いた施設です。公民館や図書館、ショッピングセンターなどが指定され、熱中症特別警戒情報が発表されている間、住民が暑さをしのぐために開放されます。

改正気候変動適応法にもとづき、市町村は冷房設備を備えた施設を指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)として指定できます。熱中症特別警戒情報が発表されると、指定した施設が開放されます。環境省によると、全国の多くの市区町村で指定が進んでいます(最新の指定状況は環境省の公表情報でご確認ください)。(出典:環境省 熱中症予防情報サイト、環境再生保全機構)

自宅周辺のシェルターの探し方

  • 環境省の熱中症予防情報サイトに、各自治体のクーリングシェルター情報へのリンク集があります。まずここから、お住まいの自治体のページを開きます
  • 市区町村のホームページで「クーリングシェルター」「指定暑熱避難施設」と検索すると、指定施設の一覧や地図が見つかります
  • 開放される時間帯や曜日は施設ごとに異なります。暑くなる前に、自宅や職場、子どもの学校の近くにある施設と、その利用条件を確認しておきましょう

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停電でエアコンが止まり、自宅が暑くなってしまったときにも、クーリングシェルターは涼をとる逃げ場になります。ただし開放は特別警戒情報の発表時が基本のため、停電時に必ず開いているとは限りません。日ごろから場所を知っておいたうえで、開放状況は自治体の情報で確かめてください。

家族に合わせた注意|暑さに弱い人ほど手厚く

同じ暑さでも、感じ方や対処できる力は人それぞれです。とくに次の3者は、自分で十分に対処しにくいため、周囲の目配りが安全につながります。

高齢の家族

年齢を重ねると、暑さやのどの渇きを感じにくくなり、体に熱がこもりやすくなります。「まだ暑くない」「水分は足りている」という本人の感覚だけに頼らず、室温の目安を保ち、時間を決めて水分をすすめる工夫が役立ちます。

子ども

子どもは体温の調整機能が発達の途上にあり、背が低いぶん地面に近く、照り返しでより高い温度にさらされます。ベビーカーの子はさらに地面に近くなります。外出は涼しい時間帯を選び、こまめな休憩と水分を心がけましょう。

ペット

犬や猫は汗で体温を下げにくく、自分でエアコンをつけたり水を用意したりできません。散歩は朝夕の涼しい時間に、アスファルトの熱さも確かめて。留守番中も室温が上がりすぎないよう、冷房と水を欠かさないようにします。

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よくある質問

熱中症警戒アラートと特別警戒アラートは何が違いますか
発表の条件が違います。警戒アラートは府県予報区内のいずれかの地点で暑さ指数(WBGT)33が予測されるときに発表され、日常的な熱中症対策の徹底を促します。特別警戒アラートは、都道府県内のすべての地点で暑さ指数35が予測される、過去に例のない危険な暑さのときに発表される、めったに出ない情報です。
アラートはどうやって受け取れますか
環境省の熱中症予防情報サイトで確認できるほか、環境省のメール配信、天気予報アプリ、気象庁の情報、お住まいの自治体の防災メールやSNSでも受け取れます。前日のうちに気づけるよう、通知が届くように設定しておくと安心です。
クーリングシェルターはどこにありますか
市町村が公民館・図書館・ショッピングセンターなどを指定します。環境省の予防情報サイトに各自治体へのリンク集があり、市区町村のホームページでも一覧を確認できます。開放時間は施設ごとに異なるため、暑くなる前に自宅や学校の近くの施設と利用条件を確かめておきましょう。
クーリングシェルターはいつでも使えますか
開放は原則として熱中症特別警戒情報が発表されている間です。施設ごとに開放の時間帯や曜日が決まっている場合もあります。停電で自宅が暑いときの逃げ場としても知っておくと役立ちますが、そのときに開いているとは限らないため、開放状況は自治体の情報で確認してください。
アラートが出た日、高齢の家族に何をすればよいですか
外出や運動を控えること、冷房を使うこと、こまめに水分をとることを伝えてください。本人は暑さやのどの渇きを感じにくいことがあるため、離れて暮らす場合は電話で様子を聞き、エアコンがついているかを確認すると見守りになります。

まとめ|「暑さも災害」として毎年の合図に

熱中症のアラートは、その日の予定を無理のない形に変えるための合図です。33と35の条件を覚え、前日に届く受け取り方を用意し、家族の中でいちばん暑さに弱い人に手厚く目を配る。そして、いざというときの涼しい逃げ場としてクーリングシェルターの場所を知っておく。この夏に間に合う一歩から始めましょう。

この夏そなえておくこと

  • 熱中症警戒アラート(33)と特別警戒アラート(35)の違いを家族で共有する
  • 環境省のメール配信・アプリ・自治体の防災情報でアラートを受け取る設定をする
  • 自宅・学校・職場の近くのクーリングシェルターと開放条件を確認する
  • アラートの日は外出や運動を控え、冷房と水分・塩分を意識する
  • 高齢の家族・子ども・ペットに、時間を決めて目を配る役割を決めておく

離れて暮らす高齢の家族の備え全般は、こちらの記事でまとめています。あわせて参考にしてください。

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