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避難・防災行動

避難所での過ごし方|安全・衛生・体調を守る生活の基本

カエデ避難計画・防災情報担当
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避難所での過ごし方|安全・衛生・体調を守る生活の基本

災害で自宅にいるのが危険になったとき、身を寄せる場所が避難所です。慣れない環境で大勢が共同生活を送るため、疲れやストレスがたまりやすく、衛生や体調の面でも気をつけたいことが増えます。それでも、ちょっとした過ごし方の工夫で、避難所での毎日はぐっと楽になります。この記事では、避難所に着いてからの受付やルール、就寝スペースとプライバシー、衛生・感染症対策、そして体調を守るための基本を、公的機関の目安をもとに整理します。慌てているときほど頼りになる「知っておくと迷わない」知識としてお役立てください。

避難所という選択肢|まず自宅の安全と避難先を確かめる

避難所は、自宅に倒壊・浸水・火災などの危険があり、そこにとどまれないときに身の安全を確保するための場所です。逆に、自宅の安全が確認できるなら、住み慣れた家で過ごす在宅避難も立派な選択肢になります。避難所は数に限りがあり、多くの人が身を寄せると一人あたりのスペースやプライバシーの確保が難しくなるため、どちらが自分たちに合うかを状況で選ぶことが大切です。

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どこの避難所へ向かうか、どの経路が安全かは、災害が起きてから考えると迷いがちです。ハザードマップで自宅周辺のリスクと指定避難所を確かめ、家族で避難計画を話し合っておくと、いざというとき落ち着いて動けます。

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受付とルール|共同生活のはじまり

避難所は、自治体の職員だけでなく避難した人たちも協力して運営する場です。内閣府の避難所運営ガイドラインでも、避難者が主体的に運営に関わる形が基本とされています。まず受付で、家族の人数や体調、配慮してほしいことを伝えましょう。

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    受付で必要な情報を伝える

    世帯ごとの人数、名前、体調、持病やアレルギー、妊娠中・乳幼児・高齢者・障害の有無など、配慮が必要なことを伝えます。安否確認の手がかりにもなります。
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    生活のルールを確認する

    消灯・起床の時間、食事や物資配布の場所と時間、トイレやゴミの使い方、火気や喫煙の扱いなど、その避難所の決まりを最初に把握します。
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    困りごとは早めに相談する

    体調不良や、授乳・着替え・介助のスペースなど、我慢せず運営者へ申し出ます。早く伝えるほど対応の選択肢が広がります。
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    できる範囲で運営に協力する

    清掃や物資の仕分けなどを持ち回りで分担すると、避難所全体が過ごしやすくなり、自分の居場所も感じやすくなります。

ヒント

持ち物には名前を書いておくと、取り違えや紛失を防げます。貴重品や薬は肌身離さず、家族の連絡先や自分の情報を書いたメモを持っておくと安心です。

避難所を自治体と避難者が協力して運営するという考え方は、内閣府(防災担当)の「避難所運営ガイドライン」で示されています。

生活環境を整える|就寝スペースとプライバシー

避難所での体調を左右するのが、眠る場所の環境です。床に直接寝ると、底冷えやほこり、感染のリスクがあります。内閣府の取組指針でも、床から体を離せる段ボールベッドや簡易ベッドの設置が望ましいとされ、開設当初から間仕切り(パーティション)とあわせて用意する動きが進んでいます。

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    床から体を上げる

    段ボールベッドや簡易ベッドが用意されていれば活用します。無ければ断熱マットや毛布、持参したエアマットを敷き、冷えとほこりを防ぎます。
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    間仕切りでプライバシーを確保する

    パーティションや布で視線をやわらげます。着替えや授乳のスペースが必要なときは運営者に相談します。
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    眠りの質を守る

    アイマスクや耳栓、ネックピローがあると、明るさや物音のなかでも休みやすくなります。ひざ掛けや上着で温度を調整します。
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    身の回りを整理する

    通路をふさがないよう荷物をまとめ、共有スペースは譲り合います。清潔を保つことが感染予防にもつながります。

眠るための道具は、非常持ち出し品として事前にそろえておくと現地で慌てません。何を備えておくとよいかは、次の記事でくわしく整理しています。

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段ボールベッドなどで床から体を上げること、間仕切りでの生活空間の確保が望ましいという目安は、内閣府(防災担当)の「避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針(令和6年12月改定)」で示されています。

衛生と感染症対策|手洗い・換気・口腔ケア

大勢が集まる避難所では、かぜやインフルエンザ、感染性胃腸炎などが広がりやすくなります。厚生労働省は、避難所での感染症対策として、こまめな手洗いや手指消毒、咳エチケット、定期的な換気、共用部分を清潔に保つことなどを呼びかけています。

メモ

咳やくしゃみが出るときは、ハンカチやティッシュ、無ければ上着の袖や肘の内側で口と鼻を覆いましょう。体調がすぐれない人は、遠慮せず運営者に申し出て、可能なら別のスペースで休めるよう相談してください。

見落とされがちですが、口の中の清潔を保つ口腔ケアも大切です。避難生活では歯みがきがおろそかになりやすく、とくに高齢者では、口の中の菌が原因の一つとなる誤嚥性肺炎などのリスクが高まると指摘されています。少量の水でも歯みがきやうがいを行い、入れ歯も清掃するよう心がけましょう。食品は配られたら早めに食べ、生ものや常温に長く置いたものには注意します。

手洗い・手指消毒・咳エチケット・換気などの感染症対策は、厚生労働省の「災害時における避難所での感染症対策」で示されています。口の中を清潔に保つ口腔ケアが誤嚥性肺炎などの予防に役立つことは、避難生活の場でも広く大切だとされています。

体調を守る|エコノミークラス症候群と暑さ寒さ

避難所や車の中で長時間同じ姿勢を続けたり、水分を控えたりすると、血のかたまり(血栓)が足の静脈にできるエコノミークラス症候群(静脈血栓塞栓症)が起こることがあります。厚生労働省や政府広報は、次のような予防を呼びかけています。

エコノミークラス症候群を防ぐために

  • ときどき歩いたり、体を動かしたりする
  • 長時間同じ姿勢を避け、こまめに足の運動をする(つま先・かかとの上下、足首を回す、ふくらはぎを軽くもむ)
  • トイレを我慢して水分を控えず、こまめに水分をとる
  • ベルトなどで体を締めつけない、ゆったりとした服装で過ごす
  • 眠るときは足を少し高くする、着圧の靴下を活用するなども役立つ

トイレに行く回数を減らそうと水分を控えるのは逆効果です。脱水は血栓ができやすくなる一因になるため、意識して水分をとりましょう。あわせて、夏は熱中症、冬は低体温にも配慮が必要です。換気をしながら暑さをしのぎ、冬は重ね着や毛布で体を温めます。持病の薬は自己判断で中断せず手元に置き、必要な人は運営者や巡回する医療・保健スタッフに相談してください。

エコノミークラス症候群の予防(適度に体を動かす・水分をとる・足の運動・ゆったりした服装など)は、厚生労働省の「エコノミークラス症候群の予防のために」や政府広報オンラインの案内をもとにしています。

配慮が必要な人へ|女性・子ども・高齢者・ペット

避難所には、さまざまな事情を抱えた人が集まります。女性や子どもの安全とプライバシー、高齢者や障害のある人、在宅で医療的ケアを受けている人、ペットと避難する人など、それぞれに配慮が必要です。困っていることは一人で抱え込まず、運営者に伝えることが第一歩になります。

女性・子どもの視点での安全やプライバシーの備えは、次の記事でまとめています。着替えや授乳、トイレの動線など、事前に知っておくと現地で行動しやすくなります。

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女性の視点で見直す防災の備え|プライバシー・衛生・防犯と持ち出し品

高齢者や障害のある人などに配慮した「福祉避難所」や、ペットの同行避難のルールは、自治体によって受け入れ方が異なります。どこがどう対応するかは平時に自治体の情報で確かめておくと安心です。互いに事情を思いやり、決められたルールを守ることが、みんなが少しでも過ごしやすい避難所につながります。

避難所に着いたら、まず何をすればよいですか
受付で世帯の人数・体調・配慮してほしいことを伝え、消灯や食事、トイレ、物資配布などその避難所のルールを確認します。体調不良や妊娠・乳幼児・持病など配慮が必要なことは、遠慮せず早めに運営者へ相談してください。
床で寝るのが不安です。どうすればよいですか
床は冷えやほこり、感染のリスクがあるため、段ボールベッドや簡易ベッドがあれば活用し、無ければ断熱マットや毛布を敷いて床から体を離す工夫をします。内閣府の取組指針でも床から体を上げることが望ましいとされています。間仕切りでプライバシーも確保しましょう。
避難所で感染症を防ぐには何に気をつければよいですか
こまめな手洗いや手指消毒、咳エチケット、定期的な換気、共用部分を清潔に保つことが基本です。体調が悪いときは運営者に申し出て、可能なら別スペースで休みます。歯みがきやうがいなどの口腔ケアも、誤嚥性肺炎などの予防に役立つとされています。
エコノミークラス症候群が心配です
長く同じ姿勢を避け、ときどき歩いたり足の運動(つま先・かかとの上下、足首を回すなど)をしたりし、水分をこまめにとることが予防になります。トイレを我慢して水分を控えるのは逆効果です。締めつけないゆったりした服装で過ごしましょう。気になる症状があれば医療スタッフに相談してください。
ペットと一緒に避難所へ行けますか
受け入れ方は自治体や避難所によって異なります。同行避難のルールやスペース、飼い主が用意すべきものは平時に自治体で確認しておくと安心です。到着後は運営者にペットがいることを伝え、決められた方法に従ってください。

まとめ|「知っておく」ことが避難所での安心につながる

避難所での過ごし方は、特別な技術ではなく、受付で伝える・床から体を上げる・手を洗う・足を動かす・水分をとる、といった小さな積み重ねです。慣れない環境では不安がつきものですが、あらかじめ流れとポイントを知っておくだけで、当日の迷いは大きく減ります。まずはハザードマップで避難先を確かめ、眠るための道具や薬など、避難所で役立つものを持ち出し袋に一つ加えるところから始めてみてください。実際の運営方法や受け入れ、感染対策は避難所や自治体の指示、公的機関の最新情報を最優先にしてください。

今日からの一歩

  • ハザードマップで最寄りの指定避難所と安全な経路を確認する
  • 受付で伝える家族の情報(人数・持病・アレルギー・配慮事項)を書き出しておく
  • 段ボールベッドが無い前提で、断熱マットや毛布など床冷え対策を持ち出し袋に用意する
  • 持病の薬とお薬手帳(写し)、常備薬を持ち出せるようにしておく
  • 福祉避難所やペットの同行避難のルールを自治体の情報で確認しておく

出典・参考

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