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台風が近づく前に家でやっておく備え|接近48〜24時間前の「家まわり」直前チェック

カエデ避難計画・防災情報担当
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台風が近づく前に家でやっておく備え|接近48〜24時間前の「家まわり」直前チェック

進路予報を見て「今回は近そうだな」と感じてから、実際に暴風域に入るまでには、たいてい1〜2日の猶予があります。この「まだ風も雨も強くない時間」に、家のまわりをひと通り整えておけるかどうかで、当日の安心感はずいぶん変わります。日本気象協会は2026年の台風について、8月を中心に日本列島への接近数が平年並みか多くなる見通しを示しています。この記事では、避難のタイミングや情報の見方ではなく、台風接近の48〜24時間前に家族で手を動かす「家まわりの物理的な備え」だけに絞って、順番に整理します。

まず全体像|「時間で区切る」と抜けが減る

台風の備えは、あれもこれもと考えると手が止まりがちです。そこで、風雨が強まる前の時間を大まかに区切り、「外まわり」から「家の中」へと順に進めると、抜けなく終えられます。共通するのは、風が出てからでは危険な作業(屋根・雨どい・高所・ベランダの片づけ)を、必ず風の弱いうちに終わらせることです。

タイミング中心にやること
48時間前ごろ側溝・排水口の掃除、飛散物の点検、買い出し(水・電池・食料)
24時間前ごろベランダ・庭の片づけと固定、窓・雨戸の対策、水の汲み置き、機器の充電
直前窓・雨戸を閉めて施錠、冷凍室の準備、情報手段の最終確認

注意

強い風が吹き始めてからのベランダの片づけ、屋根や雨どいの確認、外での作業は危険です。「まだ大丈夫」と思ううちに済ませ、風が出てきたら外仕事はやめて家の中に入ってください。

1. 窓・雨戸・ガラスの飛散対策

台風でけがの原因になりやすいのが、割れた窓ガラスの飛散です。まずは雨や風が強くなる前に、すべての窓と雨戸・シャッターを閉めて施錠します。気象庁も、窓や雨戸はしっかりとカギをかけ、必要に応じて補強するよう呼びかけています。

気象庁「自分で行う災害への備え」では、台風・大雨に備えて「窓や雨戸はしっかりとカギをかけ、必要に応じて補強する」こと、室内では「飛散防止フィルムなどを窓ガラスに貼ったり、万一の飛来物の飛び込みに備えてカーテンやブラインドをおろしておく」ことが示されています。

雨戸やシャッターがある窓は、それを閉めるのが最も確実です。ない窓については、公的機関の目安に沿って、飛散防止フィルムを貼る、カーテンやブラインドを下ろしておく、といった対策が挙げられます。厚手のカーテンを閉めておくだけでも、万一ガラスが割れたときに破片が室内へ飛び散るのを和らげる助けになります。

メモ

窓に養生テープを貼る方法が知られていますが、これはガラスが割れること自体を防ぐものではなく、飛来物への強度を高めるわけでもありません。公的機関が挙げているのは雨戸・シャッター・飛散防止フィルム・カーテンです。テープに頼りきらず、まずは雨戸を閉める・カーテンを下ろすことを基本にしてください。

2. ベランダ・庭の飛散物を片づける・固定する

強風時に怖いのが「飛ばされた物」です。植木鉢やサンダル、物干し竿、自転車、ゴミ箱などは、風で飛んで自宅や近所の窓ガラスを割る原因になります。気象庁も、風で飛ばされそうな物は飛ばないよう固定するか、家の中へ格納するよう示しています。

風が出る前に片づける・固定するもの

  • 植木鉢・プランター・園芸用品は室内や物置へ移す
  • 物干し竿は外して寝かせる、物干しスタンドは倒して置く
  • サンダル・スリッパ・玄関マットなど軽い物を屋内へ
  • 自転車は倒して置くか、動かないよう固定する
  • ゴミ箱・ゴミ袋・段ボールなど飛びやすい物を屋内へ
  • ベランダの排水口(ドレン)まわりの落ち葉やゴミを取り除く

集合住宅のベランダは、避難経路や隣戸との仕切り板の前に物を置かないことも大切です。片づけついでに、ベランダの排水口が詰まっていないかも確認しておきましょう。ここが詰まると、ベランダに雨水がたまって室内へ入り込むことがあります。

3. 側溝・排水口を掃除して「水の逃げ道」をつくる

台風の大雨では、下水道や排水路の処理能力を超えて雨水が地上にあふれる「内水氾濫」が起きることがあります。国土交通省も、下水道の排水能力を超える雨による浸水への対策を進めています。家庭でできる直前の一手が、家のまわりの側溝や排水口、雨どいの掃除です。

都市部では、下水道の排水能力を超える大雨によって内水氾濫(浸水)が生じることがあります。国土交通省「下水道による浸水対策」では、施設整備に加え、内水ハザードマップの公表や住民の自助を組み合わせた総合的な浸水対策が示されています。

落ち葉やゴミが詰まっていると、あふれた水の逃げ場がなくなり、敷地内や玄関先に水がたまりやすくなります。家の周囲の側溝、玄関前や駐車場の排水口、雨どいの詰まりを、風が出る前に取り除いておきましょう。浸水のおそれがある地域では、玄関や勝手口に、ポリ袋に水を入れた「簡易水のう」を並べて簡易の壁にする方法もあります。都市型水害への具体的な備えは、次の記事で詳しくまとめています。

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ゲリラ豪雨・急な大雨から家庭を守る|都市型水害・内水氾濫への備えと身の守り方

4. 停電・断水の「直前準備」を前日までに

台風では、強風による倒木や飛来物で停電が起きたり、断水や濁水になったりすることがあります。慌てないために、水と電気まわりの準備は前日までに済ませておきます。

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    水を確保する

    飲料水は、首相官邸が示す「1人1日3リットル」を目安に用意しておくと安心です。あわせて、断水に備えて浴槽に水を張るなどして、トイレを流すための生活用水も確保しておきます。ポリタンクやペットボトルへの汲み置きも有効です。
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    電源を満タンにする

    スマートフォン、モバイルバッテリー、乾電池式のライトやラジオを、前日のうちに満充電・電池残量チェックしておきます。停電時に情報と連絡の生命線になります。
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    冷蔵・冷凍室を準備する

    停電に備え、冷凍室の保冷剤や凍らせたペットボトルを増やしておくと、停電時に冷蔵室の保冷にも使えます。庫内が満杯に近いほど温度が上がりにくくなります。ドアの開閉は最小限にします。
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    停電中の熱・灯りを確保する

    カセットコンロとガスボンベ、懐中電灯やランタンの位置を家族で確認します。停電すると夜は真っ暗になるため、手元にライトを置いておきましょう。

飲料水の目安「1人1日3リットル・3日分(大規模災害では1週間分が望ましい)」や、非常用持ち出しバッグ・ハザードマップの事前確認は、首相官邸「災害が起きる前にできること」で示されています。気象庁「自分で行う災害への備え」でも、断水に備えた飲料水の確保と、浴槽に水を張るなどの生活用水の確保が示されています。

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停電への備えと停電時の過ごし方|明かり・電源・冷蔵庫の現実的な対策

5. スマホ以外の情報手段と、避難情報の確認

停電や通信の混雑で、スマートフォンが頼れなくなることも想定しておきます。電池式のラジオがあれば、充電を気にせず気象情報や自治体の呼びかけを受け取れます。車をお持ちなら、カーラジオも情報源になります。紙のハザードマップや、家族の連絡先を書いたメモを、手元に置いておくと安心です。

情報は、気象庁の「台風や大雨に関する最新の防災気象情報」やキキクル(危険度分布)で、台風の進路や自宅周辺の危険度を確認できます。ただし、家まわりの備えが終わったら、次は「いつ動くか」の判断に移ります。避難の要否やタイミングは、お住まいの自治体が出す避難情報を最優先に考えてください。

ヒント

家の備えが一段落したら、家族で「どのレベルで、どこへ動くか」を確認しておきましょう。台風は数日前から近づく分、時系列で行動を決めておけます。時間軸の計画づくりは、次の記事が手がかりになります。

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マイ・タイムラインの作り方|台風・大雨で家族が「いつ・何をするか」を時系列で決める

よくある質問

窓に養生テープを貼れば台風対策になりますか
養生テープは、ガラスが割れること自体や飛来物の衝突を防ぐものではありません。公的機関が挙げている対策は、雨戸・シャッターを閉めること、飛散防止フィルムを貼ること、カーテンやブラインドを下ろしておくことです。テープに頼りきらず、まず雨戸を閉め、カーテンを下ろすことを基本にしてください。
マンションの高層階でも家まわりの備えは必要ですか
必要です。高層階は風がより強く当たりやすく、ベランダの植木鉢や物干し竿が飛ぶと大きな事故につながります。ベランダの飛散物の片づけと排水口の掃除、窓の施錠は特に大切です。あわせて、停電でエレベーターや給水ポンプが止まると在宅生活に支障が出るため、水の汲み置きとモバイルバッテリーの準備をしておきましょう。
外の作業は、いつまでにやめるべきですか
風が強まる前が原則です。屋根・雨どいの確認やベランダの片づけ、側溝の掃除といった外仕事は、風が出てからでは転落や飛来物でけがをする危険があります。『まだ大丈夫』と思ううちに終わらせ、風が出てきたら外での作業はやめて家の中に入ってください。夜間の作業も避け、明るいうちに済ませます。
賃貸住宅でもできる備えはありますか
あります。雨戸やシャッターがあれば閉めて施錠する、カーテンを下ろす、ベランダの物を室内へ入れる、排水口を掃除する、水を汲み置く、といった対策は工事なしでできます。飛散防止フィルムは市販品を窓に貼れます。原状回復に関わる工事的な対策は、必要なら管理会社に相談してください。

まとめ|「風が出る前」に、家まわりを整える

台風は地震と違い、近づいてくる時間が見えます。その1〜2日を「なんとなく不安なまま過ごす時間」ではなく、「家まわりを整える時間」に変えるのが、この記事のねらいです。窓と雨戸を閉め、飛ぶ物を片づけ、水の逃げ道をつくり、水と電気の準備をしておく。どれも特別な道具は要りません。

台風接近前にやっておくこと

  • 窓・雨戸・シャッターを閉めて施錠する(なければカーテンを下ろす)
  • ベランダ・庭の飛ばされそうな物を片づける・固定する
  • 側溝・排水口・雨どいの落ち葉やゴミを取り除く
  • 飲料水(1人1日3L目安)を用意し、浴槽に水を張って生活用水を確保する
  • スマホ・モバイルバッテリー・ライト・ラジオを充電し、電池を確認する
  • 冷凍室に保冷剤を増やし、停電に備える
  • 電池式ラジオと紙のハザードマップで、情報手段を二重にしておく

まずは次に台風が近づいたら、暗くなる前・風が出る前に、この一枚のチェックリストを家族で一項目ずつ確認してみてください。外の作業を明るいうちに終えておくこと。それが、台風の夜を落ち着いて過ごすための、いちばん確かな備えになります。

出典・参考

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