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防災用トランシーバー・無線機の選び方比較|スマホがつながらない日の近距離連絡を4タイプで

カエデ・避難計画・防災情報担当
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防災用トランシーバー・無線機の選び方比較|スマホがつながらない日の近距離連絡を4タイプで

大きな災害のあと、家族と連絡を取ろうとしてスマホが使えなかった、という話をよく聞きます。総務省も、地震などの災害時には通信が混み合って電話がつながりにくくなると案内しています。停電が長引いて充電が尽きることもあれば、基地局そのものが被災することもあります。そんなときに「同じ町内にいるはずの家族と、あと数百メートルの声が届かない」という状況を埋めてくれるのが、電話網を経由せずに機器同士で直接やりとりするトランシーバーです。この記事では、家庭で現実的に選べる4タイプを、免許や登録の要否・通信距離の目安・電源という軸で比較します。

ヒント

この記事にはアフィリエイト広告(商品リンク)を含みます。特定の型番を断定的におすすめするものではなく、選ぶときの目安をお伝えするための例として紹介しています。価格・在庫・仕様は変動しますので、購入時は各商品の技適マークの有無・対応する手続き・仕様を必ずご確認ください。

まず整理|トランシーバーが埋めるのは「近距離のすき間」

家族の連絡手段は、役割の違うものを重ねておくと強くなります。トランシーバーは万能ではなく、得意な距離と場面がはっきりしている道具です。

手段届く範囲電話網・電力への依存主な役割
携帯電話の通話・メッセージ全国基地局と回線に依存ふだんの連絡。輻輳や被災でつながらないことがある
災害用伝言ダイヤル171・web171全国電話網・ネットに依存時間差での安否確認
スマホと衛星の直接通信空が見える屋外衛星に依存(対応機種・条件あり)圏外での限定的な連絡
トランシーバー・無線機数百メートル〜数キロ機器同士で直接(IP無線機を除く)近距離のリアルタイム連絡

つまりトランシーバーは、171や衛星通信の代わりではありません。「自宅と近所の避難所」「自宅と給水所」「渋滞した道で分かれた2台の車」のように、比較的近い距離で今まさに声を届けたいときに効きます。

災害時に通信が混み合って電話がつながりにくくなること、および災害用伝言サービスの位置づけは、総務省「非常時における通信の概要」で案内されています。

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無線機は「買えば自由に使える家電」ではありません。ここだけは先に確認してください。

1. 技適マークのない無線機は使えないことがある

技適マーク(技術基準適合証明等のマーク)は、電波法令の技術基準に適合している無線機であることを示すマークで、個々の無線機に付けられています。総務省のQ&Aでは、技適マークが付いていない無線機を使用すると電波法違反になる場合があると明記されています。海外通販や個人輸入で手に入る機器には、日本国内では使えないものが混じります。

注意

米国規格のFRS・GMRSと称するトランシーバーは、日本国内で使用すると電波法違反になると総務省が案内しています。これらには技適マークが付いていないため、購入・使用しないよう呼びかけられています。国内の放送・消防無線・防災行政無線などに妨害を与えるおそれがあるためです。また、技適マークの付いた無線機でも、改造すると証明の効力が失われます。

技適マークの意味、マークのない無線機の使用が電波法違反になり得ること、FRS・GMRSの国内使用が違反になることは、総務省 電波利用ポータル「技適マークのQ&A」に記載されています。

2. 「免許不要」でも「手続き不要」とは限らない

総務省は、電波が著しく微弱な無線局や、一定の条件を満たす小電力の無線局について、免許および登録を要しないとしています。特定小電力無線局はこの区分で、条件は空中線電力が1ワット以下であること、総務省令で定める電波の型式・周波数を使うこと、混信防止機能を持つこと、技適を受けた無線設備だけを使うこと、とされています。

一方で、デジタル簡易無線の登録局は「免許は不要だが登録は必要」なグループです。総務省のQ&Aでも、技適マークが付いていてもアマチュア無線やデジタル簡易無線は免許または登録が必要だと注意喚起されています。買っただけでは使えない点に注意してください。

3. アマチュア無線は資格と免許が要り、目的も限られる

アマチュア無線は、電波法令で「金銭上の利益のためでなく、もっぱら個人的な無線技術の興味によって行う」ものとされています。開設には無線従事者の資格と無線局の免許が必要で、仕事(営利活動)に使うと、資格や免許を持っていても電波法違反になると総務省は明示しています。趣味として長く親しまれ、災害ボランティアなどの社会貢献活動にも活用されていますが、「家族の連絡用に手軽に」という位置づけの道具ではありません。この記事では、資格が不要な選択肢を中心に扱います。

免許および登録を要しない無線局の条件は総務省 電波利用ポータル「免許及び登録を要しない無線局」、アマチュア無線の定義と業務利用の禁止は同「アマチュア無線は仕事に使えません!」に記載されています。

選び方の5つの軸

1. 免許・登録の要否と、そのあとの手間

すぐ使いたいなら特定小電力、距離が欲しいなら登録局、という分かれ方になります。登録局は申請の手数料と、年ごとの電波利用料がかかります。関東総合通信局の案内では、書面申請の手数料は個別登録が2,730円分、包括登録が3,330円分の収入印紙(いずれも登録事項証明書の交付請求手数料480円を含む額)とされています。電波利用料は1台あたり年間で個別登録200円、包括登録290円(令和7年10月1日改定)です。

2. 通信距離は「見通しの理想値」で書かれている

カタログの通信距離は、障害物のない見通しのよい条件での目安です。メーカーの解説でも、金属やコンクリート、水は電波を通しにくく、入り組んだ建物の中や地上階と地下階のあいだは届きにくいと説明されています。市街地では見通しの数分の一まで落ちると考えて、余裕を持って選ぶのが現実的です。

3. 電源(防災ではここが分かれ目)

充電池専用の機種は、停電が長引くと充電が切れた時点で使えなくなります。乾電池が使える機種、または乾電池ケースがオプションで用意されている機種だと、備蓄した電池で延命できます。単3形や単4形など、家の中の他の防災グッズと電池の種類をそろえておくと管理が楽になります。

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4. 防水・防じんと、握りやすさ

雨の中や避難所の出入りで使うことを考えると、防水・防じん性能の表示(IP等級)は見ておきたい項目です。手が濡れていても押せる大きめのボタン、暗い場所で見える表示など、慌てているときに操作できるかどうかも実用面では大切です。

5. 家族全員が使えるか

無線機は「持っている人がいる」だけでは機能しません。同じ規格・同じチャンネルの機器を最低2台そろえ、家族が全員操作できて初めて連絡手段になります。子どもや年配の家族が扱うなら、チャンネルが少なくボタンが単純な機種のほうが実戦的です。

タイプ別に比較する

家庭で選びやすい4タイプを並べます。数値はメーカーが示す目安で、実際の距離は環境で大きく変わります。

タイプ手続き最大送信出力通信距離の目安(市街地/見通し)向く場面
特定小電力トランシーバー免許・登録とも不要0.01W約200〜500m/約2km自宅と近所、集合住宅の中
デジタル簡易無線(登録局)登録が必要5W約500m〜1km/約1〜4km自宅と避難所、車どうし
IP無線機(LTEトランシーバー)免許・登録は不要(通信契約が必要)ー(携帯回線を利用)携帯電話の通信圏内遠距離。ただし回線に依存
子ども・家族向けの簡易タイプ(特定小電力の一種)免許・登録とも不要0.01W約200〜500m/約2km練習と日常づかい

4番目の「子ども・家族向けの簡易タイプ」は、制度のうえでは1番目の特定小電力トランシーバーと同じ特定小電力無線局です。手続きも出力も同じで、違うのは軽さとボタンの少なさ、つまり使いやすさの設計だと考えてください。

通信距離と最大送信出力の目安は、アイコム「トランシーバーと通信距離の関係を解説」に掲載された種類別の一覧を参照しました。メーカーや機種によって示される目安は異なります。特定小電力無線局の無線電話用の空中線電力は、平成元年郵政省告示第四十二号で0.01ワット以下と定められたチャネルが中心です。

1. 特定小電力トランシーバー|買ってすぐ使える、いちばん手軽な入口

免許も登録も要らず、箱から出して電池を入れればその日から使えます。出力は0.01ワット(10ミリワット)と小さく、市街地では200〜500メートル、見通しのよい場所で2キロメートル程度が目安とされています。マンションの同じ棟の中、自宅と最寄りのコンビニ、公園で分かれた家族どうし、といった距離が守備範囲です。

本体の重さは100〜200グラム程度の機種が中心で(電池やアンテナの構成によって製品ごとに異なります)、非常用持ち出し袋に入れても負担になりません。まず1組そろえて「使い方に慣れる」ところから始めるなら、この選択肢がいちばん現実的です。中継器に対応した機種を使えば距離を伸ばせる場合もありますが、家庭でそこまで用意する必要は多くありません。

特定小電力トランシーバー(免許・登録不要/技適マークつき)

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特定小電力トランシーバー(免許・登録不要/技適マークつき)

価格の目安: 1台数千円〜1万円前後(2026年9月時点の販売価格帯の目安)

手続きなしで今日から使える入口。市街地で200〜500メートル程度という距離感を理解したうえで、自宅と近所をつなぐ手段として持つと役立ちます。乾電池が使えるか、防水表示があるか、家族の人数分そろうかを確認してください。技適マークの有無は必ずチェックを。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

2. デジタル簡易無線(登録局)|距離が欲しいなら、手続きを踏んで5W

351メガヘルツ帯を使う登録局は、最大5ワットで、市街地でも500メートル〜1キロメートル、見通しがよければ1〜4キロメートル程度が目安とされています。総務省の案内では、登録局はレジャーでの使用が可能で、レンタルもでき、不特定の者との通信も可能とされています(これに対し免許局はレジャー使用ができません)。家族の連絡手段として現実的に選べるのは登録局のほうです。

手続きは、無線機を1台ずつ登録する個別登録と、2台以上をまとめて登録する包括登録があります。包括登録の場合は、登録申請をして登録事項証明書の交付を受けたうえで、使い始めた日から15日以内に開設届で機器の製造番号などを届け出ます。登録には有効期間があり、続けて使うには満了の3か月前から1か月前までに再登録の申請が必要です。書面でも電子申請でも手続きできます。

メモ

簡易無線局には運用のルールもあります。無線局運用規則にもとづき、1回の通信時間は5分を超えてはならず、通信を終えた後は1分以上あけてから再び通信することとされています(遭難通信・緊急通信・安全通信および非常の場合の無線通信などは除きます)。長話ではなく、短く区切って伝えるのが前提の道具だと考えてください。

デジタル簡易無線 登録局(351MHz帯・5W・ハンディ機)

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デジタル簡易無線 登録局(351MHz帯・5W・ハンディ機)

価格の目安: 1台3万円前後〜(2026年9月時点の販売価格帯の目安)

距離と安定性を優先する家庭向け。購入後に総合通信局への登録手続きと、年ごとの電波利用料が必要です。本体の種別コードが「3R」など登録局用であることを確認し、対応するアンテナの範囲も併せてチェックしてください。乾電池ケースの有無は停電時に効きます。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

登録局の周波数・出力・レジャー使用の可否は総務省 九州総合通信局「デジタル簡易無線(登録局)」、手続きの流れと手数料・電波利用料は関東総合通信局「デジタル簡易無線局(CR)登録局のページ」、運用時間のルールは北陸総合通信局「簡易無線局について」に記載されています。

3. IP無線機(LTEトランシーバー)|遠くまで届くが、回線に依存する

IP無線機は、携帯電話の回線を使って無線機同士をつなぐ仕組みです。携帯電話の電波が届くところであれば全国どこでも通話でき、混信もしません。総務省も、仕事で使う無線としてデジタル簡易無線(登録局)や特定小電力無線と並べてIP無線を紹介しています。

ただし防災の観点では、長所と短所をはっきり分けて理解する必要があります。携帯回線を使う以上、基地局が被災したり停電で止まったりすれば使えません。輻輳の影響も、程度の差はあれ受ける可能性があります。つまりIP無線機は「スマホがつながらない日」の代替にはなりきらず、平常時から広い範囲をカバーしたい家庭向けの選択肢と考えるのが正確です。多くは月々の通信料がかかり、法人向けのレンタルや契約が中心という点も、家庭で選ぶ際の現実的なハードルになります。

注意

「IP無線機なら災害でもつながる」と言い切ることはできません。携帯電話網に依存する以上、基地局の被災や停電、通信の混雑の影響を受けます。防災用に持つなら、電波が直接届く特定小電力や登録局と組み合わせ、どちらか一方に頼らない形にしてください。

IP無線機・LTEトランシーバー(携帯回線を使うタイプ)

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IP無線機・LTEトランシーバー(携帯回線を使うタイプ)

価格の目安: 本体費用に加えて月額の通信料が必要なことが多い

携帯電話の圏内なら全国どこでも通話できるのが利点。一方で基地局や停電の影響を受けるため、防災用としては単独で頼らないのが前提です。契約が必要な機種が多いので、購入前に通信サービスの条件と月額費用を必ず確認してください。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

4. 子ども向け・家族向けの簡易トランシーバー|遊びながら慣れておく

制度上は特定小電力トランシーバーと同じ枠組みで、免許も登録も不要な、軽くて操作が単純なタイプです。防災用として最大の価値は「ふだんから使って慣れておける」こと。公園やキャンプ、買い物での待ち合わせで遊びながら使っておくと、いざというときに子どもが自分でボタンを押して声を出せます。

注意

おもちゃとして売られている無線機やインターネット通販の格安品には、日本の技術基準に適合していないものが混じることがあります。技適マークの表示があるか、日本国内向けの製品として販売されているかを、必ず購入前に確認してください。

子ども・家族向けの簡易トランシーバー(特定小電力・技適マークつき)

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子ども・家族向けの簡易トランシーバー(特定小電力・技適マークつき)

価格の目安: 2台セットで数千円台から(2026年9月時点の販売価格帯の目安)

練習用として1組あると、家族の訓練がぐっと現実的になります。軽さとボタンの少なさが利点。乾電池式なら停電時も電池を入れ替えて使えます。海外規格の製品を避け、技適マークの表示と国内向けの取扱説明書があるかを確認してください。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

もう一つの選択肢|デジタル小電力コミュニティ無線

免許も登録も要らずに使える選択肢が、もう一つあります。「デジタル小電力コミュニティ無線」です。名前だけを見ると別の規格に思えますが、制度のうえでは特定小電力無線局の一区分(用途区分は「人・動物検知通報システム用」、142メガヘルツ帯と146メガヘルツ帯)にあたります。この用途の空中線電力は告示で1ワット以下と定められており、実際に売られている機器はメーカーの公表仕様で送信出力0.5ワット。無線電話用の0.01ワットより大きな出力が、手続きなしで使えるという位置づけです。

メーカーの目安では市街地で200〜500メートル、見通しのよい場所で3キロメートル程度とされています。機種によっては、通話相手の方向と距離を表示する位置情報の機能や、FM放送(FM補完放送を含む)を受信できるものもあり、防災用途では情報を集める道具としても使えます。ただし、これらは規格として全機種にある機能ではなく製品ごとの仕様です。手続きなしで距離を伸ばしたい家庭には検討価値がありますが、対応機種はまだ多くありません。購入時は、対応する周波数と技適マーク、必要な機能の有無を確認してください。

用途区分と周波数・空中線電力は平成元年郵政省告示第四十二号および電波産業会「標準規格概要(ARIB STD-T99)」、通信距離の目安はアイコム「トランシーバーと通信距離の関係を解説」、送信出力0.5ワット・位置情報表示・FMラジオ受信は同社 IC-DRC1MKII の製品情報(メーカー公表の製品仕様)によります。

家族で決めておくこと

道具をそろえただけでは使えません。ここまでを「連絡手段」にするために、家族で先に決めておきます。

  1. 1

    使うチャンネルを決めて紙に書く

    機種によってチャンネル番号や秘話設定の呼び方が違います。使う番号を決めて、無線機のケースと家の防災メモの両方に書いておきます。
  2. 2

    呼びかけの言い方をそろえる

    「おかあさんからおとうさん、どうぞ」のように、名前を先に言って最後に「どうぞ」で区切る形にすると、誰が話しているか分かりやすくなります。
  3. 3

    定時に交信する時間を決める

    常時電源を入れておくと電池が減ります。「毎正時の0分から5分間だけ電源を入れる」といったルールにすると、電池をもたせながら連絡が取れます。
  4. 4

    年に一度、外で実際に試す

    自宅と最寄りの避難所、自宅と学校など、実際に使いそうな距離で届くかを確かめます。届かない場所が分かれば、そこは別の手段に切り替える前提で計画できます。
  5. 5

    電池の残量と使用推奨期限を点検する

    防災用品の点検日に、無線機の電池と予備電池もまとめて確認します。乾電池は入れっぱなしにせず、液漏れの有無も見ておきます。

メモ

無線は電話と違って、同じ周波数を周りの人も使っています。デジタル簡易無線の登録局は不特定の相手との通信ができる仕組みなので、聞かれて困る内容(住所や外出予定など)は話さないようにします。秘話機能がある機種でも、盗聴を完全に防げるものではありません。
停電のときに、子どもを迎えに行く途中でスマホの電池が切れて肝を冷やしました。遠くまで届かなくてもいいから、家と学校のあいだで声が届く手段がほしかったです。
小学生と暮らす読者

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よくある質問

トランシーバーがあれば災害時の連絡は安心ですか
いいえ。トランシーバーが得意なのは、数百メートルから数キロという近距離のリアルタイム連絡です。遠方の家族との安否確認は災害用伝言ダイヤル171やweb171、携帯電話やメッセージアプリが中心になります。役割の違う手段を重ねておくことが大切です。
特定小電力トランシーバーに手続きは要りますか
総務省は、一定の条件を満たす小電力の無線局について免許および登録を要しないとしています。特定小電力無線局はこの区分で、技適マークのある国内向け製品であれば、購入後すぐに使えます。無線従事者の資格も不要です。
デジタル簡易無線の登録局は個人でも使えますか
総務省の案内では、登録局はレジャーでの使用が可能で、レンタルもでき、不特定の者との通信も可能とされています。ただし使用前に総合通信局への登録手続きが必要で、申請手数料と年ごとの電波利用料がかかります。免許局はレジャー使用ができない点が異なります。
海外で買った高出力のトランシーバーを日本で使えますか
技適マークのない無線機を国内で使用すると電波法違反になる場合があると総務省が案内しています。米国規格のFRSやGMRSと称する製品は日本国内での使用が違反になるとされ、購入・使用しないよう呼びかけられています。国内向けの技適マーク付き製品を選んでください。
カタログの通信距離はそのまま出ますか
出ません。カタログの数値は障害物の少ない見通しのよい条件での目安です。金属やコンクリート、水は電波を通しにくく、建物の中や地上階と地下階のあいだでは大きく短くなります。実際に使う場所で一度試しておくのが確実です。
停電が続いても使えますか
電源しだいです。充電池だけの機種は充電が切れると使えません。乾電池が使える機種や乾電池ケースに対応した機種を選び、予備の電池を備蓄しておくと安心です。使わないときは電源を切り、決めた時間だけ交信するルールにすると電池がもちます。
アマチュア無線のほうが遠くまで届くのでは
届く場合はありますが、開設には無線従事者の資格と無線局の免許が必要で、金銭上の利益のためでなく個人的な無線技術の興味によって行うものと電波法令で定められています。仕事に使うと違反になると総務省が明示しています。家族の連絡用として気軽に始める手段ではありません。

まとめ|「近距離を埋める1組」から始める

トランシーバーは、スマホや171の代わりではなく、それらが届かない近距離のすき間を埋める道具です。まずは免許も登録も不要な特定小電力トランシーバーを1組そろえ、ふだんの買い物やレジャーで使って慣れておく。そのうえで、自宅と避難所の距離が届かないと分かったら、登録手続きを踏んでデジタル簡易無線の登録局を検討する。この順番なら無理がありません。どのタイプを選ぶ場合も、技適マークの確認と、停電時に使える電源の用意は外さないでください。

防災用トランシーバーえらびチェック

  • 技適マークの表示がある国内向け製品を選んだ
  • 必要な手続き(登録の要否・費用)を確認した
  • 実際に使いたい距離で届くかを外で試した
  • 乾電池が使えるか、予備電池を備蓄しているか確認した
  • 家族全員が電源とチャンネルの操作を覚えた
  • 使うチャンネルと交信する時間帯を家族で決めた
  • 聞かれて困る個人情報は話さないと共有した

制度や機器の仕様は変わることがあります。手続きの要否や最新の様式は、お住まいの地域を管轄する総合通信局や総務省 電波利用ポータルの案内を必ず確認してください。あわせて、電話網に頼らない連絡手段のもう一つの選択肢として、スマホと衛星の直接通信もご覧ください。

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