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窓ガラスの飛散防止グッズの選び方比較|フィルム3タイプと台風直前の応急を整理

ツムギ住まいの防災・ライフライン担当
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窓ガラスの飛散防止グッズの選び方比較|フィルム3タイプと台風直前の応急を整理

窓ガラスの飛散防止フィルムは、ネット通販で検索すると数百円のものから1万円を超えるものまで並びます。「安いのでいいのでは」と思いがちですが、実は製品ごとに貼れるガラスの種類も、期待できる性能もまったく違います。しかも、わが家の窓に貼れないタイプを買ってしまうと、そのまま引き出しの肥やしになります。この記事では、買う前にやっておきたい0円の確認から始めて、代表的な4タイプを比較します。特定の型番を断定的に推すのではなく、「わが家の窓ならどれか」を選ぶための目安をまとめました。

ヒント

この記事にはアフィリエイト広告を含みます。紹介する商品は「選び方の目安」を示す代表的なタイプで、特定の型番を断定的に推奨するものではありません。価格・在庫・仕様は変動するため、購入前に各販売サイトの最新情報をご確認ください。

まず結論|「割れない窓」を作る製品ではありません

最初に、いちばん誤解されやすいところをはっきりさせておきます。家庭で貼る飛散防止フィルムは、ガラスが割れるのを防ぐ製品ではありません。ガラスが割れたときに、破片が大きく飛び散るのを抑えるための製品です。

日本ウインドウ・フィルム工業会も、ガラス飛散防止フィルムの目的を「窓ガラスが割れた際のガラス片による人体への被害を最小限に抑えること」と説明しています。つまり主役は「割れたあと」です。停電した部屋で足元が見えないまま動く、揺れが収まってから避難経路を通る。そのときに床一面がガラス片になっていない状態をつくるのが、この製品の役割です。

ガラス飛散防止フィルムの目的(窓ガラスが割れた際のガラス片による人体への被害を最小限に抑えること)は、日本ウインドウ・フィルム工業会「飛散防止フィルム」の説明にもとづきます。また総務省消防庁の防災・危機管理eカレッジでは、家庭内の安全対策として「窓、本箱、食器棚等のガラスには、飛散防止用フィルムなどをはります」と案内されています。

飛散防止そのものの考え方や、割れたあとの片付けまで含めた全体像は、次の記事にまとめています。この記事は「どのグッズをどう選ぶか」に絞ってお伝えします。

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買う前にやる0円の確認|わが家の窓を見に行く

買い物カートに入れる前に、5分だけ窓を見に行きましょう。ここを飛ばすと、返品や貼り直しの手間が発生しやすくなります。

1. ガラスの種類を確かめる

フィルム製品には必ず「対応ガラス」の表示があります。まずは、わが家の窓がどれに当たるかを見ておきます。

見た目の特徴ガラスの種類フィルム選びでの注意
透明で平ら、金網なしフロート板ガラス(一般的な透明ガラス)もっとも対応製品が多い
中に金網や線が入っている網入り板ガラス・線入り板ガラス熱割れへの配慮が必要。対応可否を製品表示で必ず確認
片面に凹凸模様がある型板ガラス(すりガラス調)凹凸で密着しないため、水貼り式は非対応の製品が多い
サッシが厚く、2枚の間に空気層がある複層ガラス(ペアガラス)熱割れへの配慮が必要。対応可否を製品表示で必ず確認
隅に刻印があることがある強化ガラス対応可否が製品で分かれる。防犯フィルムのCPマーク対象外

見分けがつかないときは、無理に判断せず、管理会社やガラス店、フィルムメーカーの相談窓口に写真を送って確認するのが確実です。

注意

網入りガラスや複層ガラスで気をつけたいのが「熱割れ」です。板硝子協会の資料によると、熱割れとは、日射を受けて温まったガラスの中央部と、サッシ枠におさまって影になり冷えているガラス端部との温度差が大きくなり、端部に強い力がかかって破損する現象です。断熱性能の高い複層ガラスやLow-E複層ガラスほど、ガラス表面の温度が高くなりやすく、熱割れのリスクが高まるとされています。フィルムを貼ることも日射の吸収と放出のバランスを変える要素になるため、対応ガラスの表示に「網入りガラス不可」「複層ガラス不可」と書かれている製品を無理に使わないでください。

熱割れの仕組み(日射で温まったガラス中央部と、サッシ枠内で冷えている端部との温度差により端部に力がかかる)、高性能ガラスほどリスクが高まること、網入板ガラスは許容応力が小さいガラスであることは、一般社団法人板硝子協会「ガラスの『熱割れ』にご注意ください」(2026年1月)にもとづきます。同資料は主に設計者・技術者向けにまとめられたものです。

同じ資料では、使用者への注意として「家具などをガラスに密着させないように」とも呼びかけられています。ガラスの室内側に家具・ソファ・クッションや枕・段ボール箱などが密着していると、熱割れが起こることがあるためです。窓際に段ボール箱を積んだままにしている、という場合は、フィルムを買う前にまずそこを片付けるのが先かもしれません。

2. 雨戸・シャッターの有無を確かめる

台風の飛来物に対しては、雨戸やシャッターがもっとも頼りになります。すでにある窓は「閉められる状態か」を確認するだけで対策が一段進みます。レールにごみが詰まっていないか、鍵がかかるか、家族の誰でも閉められるかを見ておきましょう。

フィルムの優先順位が高いのは、雨戸やシャッターがない窓です。とくに就寝中に無防備になる寝室、家族が長く過ごすリビング、避難経路に面したガラスから手を付けると効果的です。

3. 賃貸なら原状回復の条件を確かめる

ガラスに貼るタイプのフィルムは、退去時にはがせるものが多く扱いやすい部類ですが、契約内容は物件によって異なります。心配な場合は、貼ってはがせるタイプ(静電吸着など)を選び、退去時の扱いを事前に管理会社へ確認しておくと安心です。共用部に面する窓の外観を変える場合は、管理規約で制限があることもあります。

買う前の0円チェック

  • 窓ガラスの種類を確認した(透明・網入り・型板・複層・強化)
  • 雨戸やシャッターがある窓/ない窓を書き出した
  • 優先して貼る窓(寝室・リビング・避難経路)を決めた
  • 窓の実寸(縦×横)を測り、必要な枚数を数えた
  • 賃貸なら原状回復の扱いを管理会社に確認した
  • 窓際に段ボール箱や家具が密着していないか見直した

フィルムに期待できること・できないこと

製品の性能表示を読めるようになると、選び方が一気に楽になります。目印になるのが日本産業規格のJIS A 5759「建築窓ガラス用フィルム」です。

JIS A 5759が定める2つの飛散防止

同規格では、ガラス飛散防止フィルムが2つの想定に分けて定められています。

  • 衝撃破壊対応(記号GI-1が内貼り用、GI-2が外貼り用)。人がガラスにぶつかって割れる場面を想定した「ショットバッグ試験」で評価します。日本ウインドウ・フィルム工業会は、この試験を「6歳以下の幼児が歩行・走行からガラスに衝突した場合に貫通しないと認められるレベル」と説明しています。
  • 層間変位破壊対応(記号GD-1が内貼り用、GD-2が外貼り用)。地震のときに窓枠がゆがんで割れる場面を想定した「層間変位試験」で評価し、ガラス飛散防止率95パーセント以上が求められます。

さらに厚手の「ガラス貫通防止フィルム」(記号SF)があり、鋼球落下試験で貫通しないことが求められます。工業会は、貫通防止フィルムを「厚手(100マイクロメートル以上)のフィルム」と説明しており、飛散防止性能に加えて、物が衝突したときに貫通するのを防ぐとしています。

JIS A 5759におけるフィルムの種類と記号、飛散防止性能の評価方法(ショットバッグ試験・層間変位試験・ガラス飛散防止率95パーセント以上)、貫通防止フィルムの鋼球落下試験は、日本ウインドウ・フィルム工業会「JIS:工業規格」および「飛散防止フィルム」の解説にもとづきます。

メモ

日本ウインドウ・フィルム工業会は、施工時に「JIS A 5759適合品ラベル」を貼ることをすすめています。ラベルにはフィルムの種類(ガラス飛散防止、日射調整・ガラス飛散防止、日射調整、貫通防止の4種類)と連番が記載され、施工者が貼付します。業者に依頼するときは、このラベルの有無が一つの目安になります。

台風の飛来物には「厚み」が要る

地震の揺れによる飛散と、台風の飛来物では、必要な性能が変わります。日本ウインドウ・フィルム工業会は、台風や竜巻の飛来物が窓ガラスに衝突したときに、飛来物の貫通や割れたガラスの飛散を防ぎ、台風通過時の気圧変化にも対応できるフィルムを「防災フィルム」と規定しています。JIS R 3109(建築用ガラスの暴風時における飛来物衝突試験方法)の試験に合格した製品が対象で、試験では加撃体Cが瓦の破片、加撃体Aが小石に相当するとされています。

厚みの目安もはっきりしています。工業会によると、フィルム厚350マイクロメートル以上の製品は、官民合同会議では「防犯フィルム」として、工業会では「防災フィルム(JIS R 3109加撃体C適合)」として認定されています。

注意

ここが大切な注意点です。「防災フィルム」も「防犯フィルムのCPマーク」も、製品の厚みだけで名乗れるものではありません。防災フィルムは工業会が認定する「防災フィルム認定施工者」による施工が条件で、施工後に「防災フィルム施工済」ラベルが貼られます。CPマークも、フィルムがPET製で全厚350マイクロメートル以上であることに加え、工業会が認定する施工技能者が施工すること、窓の一部だけに貼る部分貼りではなく全面貼りであること、といった付帯条件を満たす必要があります。同じ厚さの市販フィルムを自分で貼っても、これらの認定を受けたことにはなりません。

防災フィルムの定義とJIS R 3109の試験、認定施工者による施工と施工済ラベル、CPマーク貼付の付帯条件(PET製・全厚350マイクロメートル以上・認定施工技能者による施工・全面貼りなど)、強化ガラスに防犯フィルムを施工した場合はCPマーク貼付の対象外であることは、日本ウインドウ・フィルム工業会「防災フィルム」「防犯フィルム」の解説にもとづきます。

なお防災フィルムは、評価試験の結果、国土交通省が定める基準風速41メートル毎秒未満の地域の建物に施工できるとされています。沖縄県や鹿児島県の島しょ部、東京都八丈町・小笠原諸島などを除き、ほぼ全国が該当します。お住まいの地域が該当するかは施工業者に確認してください。

防犯という別の物差し

厚手のフィルムには、防犯という別の効果も期待できます。公益財団法人全国防犯協会連合会によると、「防犯性能の高い建物部品目録」は、約7割の泥棒が侵入をあきらめるとされる5分に耐えることを基準に、性能試験をクリアした部品を掲載したものです。目録の窓関係にはサッシ・ガラス・雨戸・面格子・窓シャッターと並んで「ウィンドウフィルム」があり、2026年7月28日現在で全17種類・3,547品目が掲載されています。

防犯性能の高い建物部品目録の趣旨(約7割の泥棒が侵入をあきらめるとされる「5分」を基準とした性能試験)は公益財団法人全国防犯協会連合会「住まいの安全」、目録の対象部品にウィンドウフィルムが含まれること・掲載数は同連合会が運営する「防犯性能の高い建物部品」目録検索システム(2026年7月28日現在)にもとづきます。

台風のたびに窓が心配で、結局何を買えばいいのか分からず毎年見送っていました。「割れないようにする製品ではない」と分かったら、かえって選びやすくなりました。
読者の声

選ぶときの6つの観点

ここまでを踏まえると、見るべき点は次の6つに整理できます。

観点見るポイント
対応ガラスの種類透明・網入り・型板・複層・強化のどれに対応しているか。非対応のガラスに使わない
性能の表示JIS A 5759への適合表示があるか。飛散防止か貫通防止か。厚み(マイクロメートル)の記載
貼り方水貼り(粘着)か、静電吸着か。水貼りは仕上がりが安定し、静電吸着ははがしやすい
サイズと必要枚数窓の実寸より一回り大きいサイズを選ぶ。ロール幅と窓幅の関係で継ぎ目の要否が変わる
付加機能透明度、UVカット、遮熱(日射調整)の有無。遮熱タイプは熱割れの条件も変わるため表示を確認
耐用年数と貼り替えフィルムは消耗品。端のはがれ・変色・気泡が出たら貼り替えの目安

メモ

JIS A 5759では耐候性の試験時間も種類ごとに定められており、たとえばガラス飛散防止フィルムは内貼り用で1000時間、外貼り用で2000時間が規定されています。試験時間はそのまま実際の寿命を示すものではありませんが、外貼り用のほうが厳しい条件を求められることは読み取れます。実際の耐用年数は製品ごとに異なるため、商品表示を確認してください。

なお、飛散防止フィルムには紫外線カットの効果も期待できます。工業会は、ガラス飛散防止フィルムについて「人体に有害な紫外線を99パーセント以上カットするので室内調度品の退色防止にも効果を発揮します」と説明しています。防災目的で貼ったものが、家具や床の日焼け対策にもなるという点は、家族を説得する材料になるかもしれません。

タイプ別に比較|代表的な4タイプ

家庭で選ばれることの多い4タイプを、同じ物差しで並べます。価格帯は目安で、サイズや仕様により大きく変動します。

タイプ主な狙い貼り方賃貸での扱いやすさ向いている人
透明な飛散防止フィルム割れた破片の飛散を抑える水貼り(粘着)中(はがせる表示のものを選ぶ)まず基本の1枚をそろえたい
厚手の防犯兼用フィルム飛散防止に加え、貫通しにくさ・防犯水貼り(粘着)低〜中(面積が大きく作業も重い)台風の飛来物や防犯まで考えたい
静電吸着の簡易タイプ小窓・食器棚など小面積を手早く水を吹いて貼る(のり不使用)高(はがしやすい)賃貸・小さい窓・まず試したい
台風直前の応急(テープ類)直前の一時しのぎ貼るだけ高(すぐはがす前提)今まさに台風が近づいている

ガラス飛散防止フィルム(透明・水貼りタイプ)

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ガラス飛散防止フィルム(透明・水貼りタイプ)

価格の目安: 1,500〜5,000円前後(サイズ・製品により変動)

もっとも基本になるタイプです。透明で室内の明るさや見え方を変えにくく、寝室やリビングの窓、食器棚のガラス扉にも使えます。選ぶときはJIS A 5759への適合表示の有無と、対応ガラスの記載(網入り・複層に対応しているか)を必ず確認してください。窓の実寸より一回り大きいサイズを選び、貼ってからカットするときれいに仕上がります。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

厚手の防犯兼用フィルム(350マイクロメートル前後)

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厚手の防犯兼用フィルム(350マイクロメートル前後)

価格の目安: 5,000〜20,000円前後(サイズ・製品により変動)

飛散防止に加えて、貫通しにくさや防犯効果まで考えたい場合の選択肢です。厚みがある分だけ扱いにくく、面積の大きい窓では二人がかりの作業になります。なお、官民合同会議のCPマークや工業会の防災フィルム認定は、認定を受けた施工者が定められた条件で施工した場合のものです。自分で貼る場合はこれらの認定にはならない点を理解したうえで選び、認定が必要なら施工業者への依頼を検討してください。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

静電吸着タイプの飛散防止シート(のり不使用・はがせる)

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静電吸着タイプの飛散防止シート(のり不使用・はがせる)

価格の目安: 1,000〜4,000円前後(サイズ・製品により変動)

粘着剤を使わず、水を吹いて貼るタイプです。はがしやすいため、賃貸住宅や、まず小さな窓で試してみたい場合に向きます。トイレ・浴室・玄関脇などの小窓や、食器棚のガラス扉のような小面積から始めると失敗しにくいです。ただし、すりガラス調の型板ガラスのように片面に凹凸のあるガラスは密着せず非対応の製品が多いため、購入前に対応ガラスの記載を確認してください。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

台風直前の応急に使う養生テープ(弱粘着・はがしやすいタイプ)

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台風直前の応急に使う養生テープ(弱粘着・はがしやすいタイプ)

価格の目安: 300〜1,500円前後(本数・製品により変動)

台風が近づいてからフィルムを買いに走るのは現実的ではありません。そのときの一時しのぎとして、はがしやすい養生テープを備えておくという考え方です。ガラスが割れるのを防ぐ効果はなく、あくまで補助であることを前提にしてください。台風が通り過ぎたら、粘着が残りにくいうちに早めにはがします。防災用品としてだけでなく、家具の養生や引っ越しにも使えるので、1本あると出番があります。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

貼り方の手順と失敗しやすい点

水貼りタイプは、手順どおりに進めれば家庭でも十分きれいに貼れます。晴れて風のない日、直射日光が窓に当たっていない時間帯を選ぶと作業しやすくなります。

  1. 1

    ガラスをしっかり掃除する

    ほこりや油分が残っていると気泡やはがれの原因になります。中性洗剤を溶かした水で拭き、仕上げにスキージーで水気を切ります。サッシの溝の砂ぼこりも忘れずに取り除きます。
  2. 2

    採寸してカットする

    窓の実寸を測り、縦横それぞれ2〜3センチほど大きめにカットします。定規を当てて一直線に切ると、あとの仕上げが楽になります。
  3. 3

    ガラスとフィルムの両面に水を吹く

    中性洗剤をごく少量混ぜた水を、ガラス面と、はく離フィルムをはがした粘着面の両方にたっぷりスプレーします。水があることで位置を何度でも直せます。
  4. 4

    上から下へ貼り、位置を合わせる

    上端から少しずつ下ろし、空気を追い出すように置きます。大きな窓は二人で持つと扱いやすくなります。
  5. 5

    中心から外へ気泡と水を抜く

    スキージーやヘラで、中心から四方へ向けて水を押し出します。端まで押し切るのがコツです。
  6. 6

    はみ出しをカットして拭き上げる

    乾く前にカッターで枠に沿って切りそろえ、周囲の水分を乾いた布で拭き取ります。残った小さな気泡は数日から数週間で目立たなくなることがあります。

ヒント

失敗しやすいのは「大きな窓から始めること」です。まずは食器棚のガラス扉や小窓のような面積の小さい場所で1枚貼ってみて、感覚をつかんでから寝室やリビングの大きな窓に進むと、無駄になる枚数を減らせます。うまくいかない大きな窓は、施工業者に依頼するのも立派な選択です。

窓のガラスだけでなく、食器棚や本棚のガラス扉も同じくらい割れやすい場所です。扉そのものが開いて中身が飛び出すのを防ぐ器具とあわせて考えると効果が高まります。

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台風直前の応急処置をどう位置づけるか

台風が近づくと、窓に養生テープを米印や格子状に貼る方法が話題になります。これは、割れたときの破片の飛散を多少抑える程度のもので、ガラスそのものが割れるのを防いだり、強度を上げたりする効果はありません。テープに頼りきらず、次の順番で考えるのが現実的です。

  1. 1

    まず雨戸・シャッターを閉める

    飛来物から窓を守るいちばん確実な方法です。開閉できる状態かを、台風シーズンの前に確かめておきます。
  2. 2

    ベランダ・庭のものを室内に入れる

    植木鉢、物干し竿、ごみ箱、自転車など、飛ばされて自宅や近隣の窓を割る原因になるものを片付けます。これは0円でできる最優先の対策です。
  3. 3

    カーテンを閉め、窓際から離れる

    万一割れたときに、破片が室内へ飛ぶ勢いをやわらげます。強風のピーク時は窓のそばで過ごさないようにします。
  4. 4

    補助として養生テープを使う

    はがしやすい養生テープを、あくまで補助として使います。粘着跡が残らないよう、通過後は早めにはがします。

注意

段ボールやプラスチック段ボールを窓の内側に当てる方法もよく紹介されますが、板硝子協会は、ガラスの室内側に家具・ソファ・クッションや枕・段ボール箱などが密着していると熱割れが起こることがあると注意を促しています。台風が過ぎたら、当てたものは早めに片付けてください。また、強風のなかで窓の外側に板を打ち付けるような作業は、屋外にいること自体が危険です。屋外の作業は暴風域に入る前に終える計画にしましょう。

台風接近前の家まわりの備え全体は、次の記事に手順としてまとめています。

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なお、これから窓のリフォームを検討する段階なら、フィルムではなく防災安全合わせガラスへの交換という選択肢もあります。板硝子協会によると、防災安全合わせガラスは2枚のガラスの間に合成樹脂の中間膜を挟んで圧着したガラスで、防災防犯グレードのものは台風などの強風で飛来する瓦や枝などの衝突に対して高い耐貫通性能を発揮するとされています。費用も工期もかかりますが、窓の性能そのものを上げたい場合の比較対象になります。

防災安全合わせガラスの構造と、防災防犯グレードが台風などの強風で飛来する瓦や枝などの衝突に対して高い耐貫通性能を発揮するという記述は、一般社団法人板硝子協会「防災安全合わせガラスとは?」にもとづきます。

割れたあとの足元も一緒に用意する

フィルムを貼っても、割れる可能性がゼロになるわけではありません。破片が飛び散りにくくなっても、床にガラスが残る前提で備えておくと安心です。枕元やげた箱に、底の厚いスリッパや運動靴、厚手の手袋を用意しておきましょう。

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よくある質問

飛散防止フィルムを貼れば、台風でも窓は割れませんか。
割れないようにする製品ではありません。飛散防止フィルムは、ガラスが割れたときに破片が飛び散りにくくするためのものです。台風の飛来物まで想定するなら、日本ウインドウ・フィルム工業会が規定する『防災フィルム』のように厚みのある製品と、認定施工者による施工が必要になります。まずは雨戸やシャッターを閉める、ベランダのものを片付けるといった対策と組み合わせてください。
網入りガラスや複層ガラスにも貼れますか。
製品によって対応が分かれます。板硝子協会によると、断熱性能の高い複層ガラスやLow-E複層ガラスは日射でガラス表面の温度が高くなりやすく、熱割れのリスクが高まるとされています。網入板ガラスも許容応力が小さいガラスとして挙げられています。フィルムの商品表示にある対応ガラスの記載を必ず確認し、判断に迷う場合はメーカーの相談窓口や施工業者に確認してください。
すりガラス(型板ガラス)には貼れますか。
片面に凹凸模様のある型板ガラスは、フィルムが密着しにくいため非対応としている製品が多くあります。型板ガラス用と明記された製品を探すか、平らな面(凹凸のない側)に貼れるかを商品表示で確認してください。
厚さ350マイクロメートルの製品を自分で貼れば、CPマークの防犯フィルムになりますか。
なりません。日本ウインドウ・フィルム工業会によると、CPマークの貼付にはフィルムがPET製で全厚350マイクロメートル以上であることに加え、工業会が認定する施工技能者が施工すること、窓の一部だけの部分貼りではなく全面貼りであることなどの付帯条件があります。認定が必要な場合は、対応できる施工店に依頼してください。
賃貸でも貼れますか。退去時が心配です。
ガラスに貼るタイプは扱いやすい部類ですが、契約内容は物件により異なります。心配な場合は、粘着剤を使わない静電吸着タイプなど、はがしやすい製品を選び、退去時の扱いを事前に管理会社へ確認しておくと安心です。
どの窓から貼ればよいですか。
雨戸やシャッターがない窓のうち、就寝中に無防備になる寝室、家族が長く過ごすリビング、避難経路に面したガラスを優先すると効果的です。作業に慣れるためにも、まずは食器棚のガラス扉や小窓のような面積の小さい場所から始めるのがおすすめです。
フィルムはどのくらいで貼り替えるのですか。
フィルムは消耗品です。実際の耐用年数は製品ごとに異なるため商品表示を確認してください。端のはがれ、変色、大きな気泡が出てきたら貼り替えの目安になります。備えの点検日に合わせて、年に一度は状態を見ておくと安心です。

まとめ|「割れたあと」を軽くするための1枚

窓の飛散防止グッズ選びは、性能の高いものを探すことから始めるとかえって迷います。出発点は、わが家の窓を見に行くこと。ガラスの種類、雨戸やシャッターの有無、賃貸の条件。この3つが分かれば、選べるタイプはぐっと絞られます。

そのうえで、基本は透明な飛散防止フィルム、台風の飛来物や防犯まで考えるなら厚手のタイプ、小窓や賃貸なら静電吸着タイプ、そして台風直前の一時しのぎに養生テープ。役割が違うので、どれか一つが正解というわけではありません。まずは面積の小さい窓や食器棚から1枚貼ってみて、感覚をつかむところから始めてみてください。「もしも」を「いつも」に変える一歩は、今週末の30分で十分踏み出せます。

今日からの一歩

  • 優先度の高い窓(寝室・リビング・避難経路)を1カ所決める
  • その窓のガラスの種類を確認し、実寸を測る
  • 対応ガラスの記載とJIS A 5759への適合表示を見て製品を選ぶ
  • まずは小窓か食器棚のガラス扉で1枚貼ってみる
  • 台風シーズン前に雨戸・シャッターの開閉を確かめる
  • はがしやすい養生テープを1本備えておく
  • 枕元に底の厚いスリッパか運動靴を置く

出典・参考

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