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断水中の食事道具の選び方比較|使い捨て食器・ラップ・ポリ袋・アルミホイルを役割別に

ミナト編集長 / 備蓄・非常食担当
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断水中の食事道具の選び方比較|使い捨て食器・ラップ・ポリ袋・アルミホイルを役割別に

断水すると、食事づくりで最初に行き詰まるのは「調理」ではなく「洗い物」です。鍋も皿も箸も、使えば必ず洗う必要が出てきます。けれど蛇口から水が出ない状況では、洗浄に回せる水はほとんどありません。だから災害時の食事は、洗うことを前提にせず「そもそも汚さない」道具で回すのが現実的です。この記事では、使い捨て食器・ラップ・高密度ポリエチレン袋・アルミホイル・使い捨てカトラリーなどを役割別に整理し、買うときに見るべき表示と必要量の目安をまとめます。調理の手順そのものではなく、道具選びに絞った内容です。

まず全体像|「洗わない食事」を支える5つの役割

道具を単品で覚えようとすると、何が足りないのか分からなくなります。役割で並べると、自分の家に何が欠けているかが見えてきます。

役割主な道具ねらい
食器を汚さないラップ、アルミホイル、食品用ポリ袋皿に敷いて、皿そのものを汚さない
器そのものになる紙皿、紙コップ、使い捨て容器洗う対象を最初から作らない
調理に使う高密度ポリエチレン袋、キッチンばさみ、アルミホイルまな板と鍋を汚さずに火を通す
持ち運び・保存と手指衛生食品用ポリ袋、ジッパー付き袋、ウェットティッシュ、使い捨て手袋分ける・運ぶ・とっておく、手指を清潔に保つ
後片づけとごみごみ袋、防臭袋、ウェットティッシュ出たごみをためない・においを抑える

農林水産省の「災害時に備えた食品ストックガイド」でも、あると便利な備品類として食品用ポリ袋・ラップ・アルミホイル・クッキングシート・キッチンペーパー・除菌スプレー(ペーパー)が挙げられています。特別な防災用品ではなく、いつもの台所にあるものが主役です。

あると便利な備品類として食品用ポリ袋・ラップ・アルミホイル・クッキングシート・キッチンペーパー・除菌スプレー(ペーパー)が挙げられていること、食器にラップを敷くと洗い物を削減できること、まな板が洗えない状況ではキッチンばさみを使う方法があることは、農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド(8) あると便利な備品類」にもとづきます。

役割1|食器を汚さない:ラップとアルミホイル

ラップ|皿に敷けば、皿は汚れない

いちばん費用対効果が高いのがラップです。紙皿を買い足さなくても、家にある陶器の皿にラップを敷いて盛りつければ、食べ終わったあとはラップを外して捨てるだけ。皿はほとんど汚れません。

選ぶときに知っておきたいのが、素材によって耐熱温度が違うことです。旭化成ホームプロダクツは、ポリ塩化ビニリデン製のサランラップについて耐熱温度140度・耐冷温度マイナス60度と公表しています。一方、ポリエチレンを主原料としたラップにはこれより耐熱温度が低い製品もあります。同じ「ラップ」でも一律ではないため、パッケージの表示を見て選ぶのが基本です。

そして限界もはっきりしています。ラップは電子レンジや冷凍保存を想定した製品であり、直火にかけたり、鍋やフライパンで加熱したりする使い方は想定されていません。断水中に「鍋の代わりに使えないか」と考えたくなりますが、それは避けてください。油の多い食品を加熱すると表示の耐熱温度を超えることもあります。使い方の可否は製品の表示と取扱説明に従いましょう。

注意

ラップを直火・オーブン・魚焼きグリルで使う、鍋の中に入れて加熱するといった使い方はしないでください。溶けたり破れたりして、食品に混ざるおそれがあります。加熱に関わる使い方は、必ず製品パッケージの耐熱温度と注意書きを確認してから判断してください。

食品用ラップ(30cm幅・長巻タイプ)

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食品用ラップ(30cm幅・長巻タイプ)

価格の目安: 実勢価格の目安: 300〜1,500円前後(幅・長さ・素材により変動)

防災用に足すなら、幅は皿を覆いやすい30cm前後、長さは長巻タイプが扱いやすい形です。断水中は「皿に敷く」用途で消費量が一気に増えるため、ふだん使いのロールとは別に予備を1〜2本持っておくと安心。耐熱温度は素材によって違うので、パッケージの表示を確認してから選んでください。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

アルミホイル|熱いものを載せられる「皿」

ラップとよく似た形をしていますが、性格はかなり違います。金属なので、熱いものを直接載せられるのが強みです。農林水産省のガイドでも、熱いものを載せる皿として、また省エネの落としぶた代わりや反射板代わりとして紹介されています。焼く・包む・敷くといった調理側の用途まで担えるのが、ラップとの決定的な差です。

ただし電子レンジには向きません。東洋アルミエコープロダクツは、電子レンジは電磁波で食品を温める仕組みで、金属は電波を反射する性質があるため、アルミホイルに包んで加熱しても中のものは温まらないと説明しています。さらに、庫内の底面や壁・ドアにアルミホイルが接触するとスパークして火花が出ることがあり、故障や発火につながるため危険だとしています。停電が復旧して電子レンジが使えるようになったあとも、この点は変わりません。

アルミホイル(業務用サイズ・長巻タイプ)

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アルミホイル(業務用サイズ・長巻タイプ)

価格の目安: 実勢価格の目安: 300〜1,500円前後(幅・長さにより変動)

熱いものを載せられるので、カセットコンロで焼いた食材の受け皿にもなります。落としぶた代わりにも使え、フライパンや天板を汚さずに済むのが利点。電子レンジでの使用は避けてください。長巻タイプなら備蓄の入れ替え頻度を減らせます。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

役割2|器そのもの:紙皿・紙コップ・使い捨てカトラリー

ラップだけで乗り切ろうとすると、皿が足りない・敷くのが面倒という壁にぶつかります。人数が多い家庭や小さな子どものいる家庭では、割れない使い捨ての器を一定量持っておくほうが現実的です。

紙皿を選ぶときは、まず深さです。平らな皿はカレーや汁物に向きません。深めのもの、あるいは仕切りのあるタイプが1種類あると使い回しがききます。次に耐水・耐油の加工。表面加工のない紙皿は汁気でふやけやすく、結局2枚重ねることになって消費が早まります。3つめは大きさで、直径18cm前後の中皿がいちばん出番が多い印象です。

紙コップは、口をつける衛生上の理由から人ごとに分けたい道具です。油性ペンで名前を書いて数食は使い回す、という運用にすると消費量を抑えられます。

紙皿(深めタイプ・まとめ買い)

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紙皿(深めタイプ・まとめ買い)

価格の目安: 実勢価格の目安: 300〜2,000円前後(枚数・加工により変動)

平皿より深めのタイプが汎用的で、汁物にも使えます。耐水・耐油の表面加工があると1枚で持ちこたえやすく、結果的に消費量を抑えられます。上にラップを敷いて使えば同じ皿を数回使えるので、紙皿とラップは組み合わせて備えるのが効率的です。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

使い捨てカトラリー(個包装のスプーン・フォーク・箸)

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使い捨てカトラリー(個包装のスプーン・フォーク・箸)

価格の目安: 実勢価格の目安: 300〜2,000円前後(本数・個包装の有無により変動)

個包装タイプは、袋から出すまで清潔さを保てるのが利点です。持ち出し袋にも入れやすく、外出先で被災したときにも役立ちます。子どもがいる家庭は、小さめのスプーンも混ぜておくと食べやすさが変わります。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

役割3|調理に使う:高密度ポリエチレン袋とキッチンばさみ

すべてのポリ袋が加熱に使えるわけではない

ここがこの記事でいちばん大切なところです。ポリ袋を鍋の湯に入れて加熱する「パッククッキング」は、断水中でも温かい食事を作れる方法として農林水産省も紹介していますが、使える袋は限られています。

自治体の資料では、袋の条件がかなり具体的に示されています。塩尻市は「ポリエチレンと表示してある半透明なもの」「耐熱温度130度以上」「湯せん対応のもの」で、必ず高密度ポリ袋を使うと案内しています。大阪市も「強化ポリエチレン」「高密度ポリエチレン」と表示があるもの(耐熱温度130度)としています。メーカー側でも、日本サニパックは湯せん調理には耐熱温度110度以上かつ高密度ポリエチレン製(HDPE)の食品用ポリ袋を選ぶことが注意点だとしています。

このように資料によって示される数値は異なりますが、その理由は各資料には明記されていません。共通しているのは「食品用であること」「高密度ポリエチレン製であること」「耐熱温度または湯せん対応の表示があること」の3点で、最終的には使用する製品の表示に従ってください。この3つが確認できない袋は、加熱に使わないと決めておくのが安全です。レジ袋やごみ袋、色つきの袋、加熱の可否が書かれていない袋は対象外と考えてください。

なお「食品用」という言葉は雰囲気の話ではありません。食品に接する器具・容器包装は食品衛生法にもとづく規格の対象で、合成樹脂については安全性を評価した物質だけを使用できるポジティブリスト制度が導入されています(2020年6月1日施行、経過措置は2025年5月31日まで、現行制度は2025年6月1日以降)。食品用と表示された製品を選ぶのは、この枠組みの中で作られたものを選ぶという意味を持ちます。

湯せん調理に使う袋の条件は、塩尻市「災害時にも便利!パッククッキング!!」(ポリエチレンと表示された半透明・耐熱温度130度以上・湯せん対応・高密度ポリ袋)、大阪市「パッククッキング レシピ集」(「強化ポリエチレン」「高密度ポリエチレン」の表示・耐熱温度130度)、日本サニパック「ポリ袋クッキングのメリットって?」(耐熱温度110度以上かつ高密度ポリエチレン製の食品用ポリ袋)にもとづきます。ポジティブリスト制度の施行時期は消費者庁「食品用器具・容器包装のポジティブリスト制度について(2025年6月1日以降)」にもとづきます。数値は資料により幅があるため、最終的には使用する製品の表示に従ってください。

加熱するときは「鍋肌に触れさせない」

袋を選べたら、次は使い方の注意です。島本町は、高温の鍋肌にポリ袋が直接触れると破れることがあるので触れないようにすると案内しています。大阪市も、加熱中は沸騰を保ち、鍋に耐熱の皿を敷いて焦げ付きを防ぐとしています。岩谷マテリアルもアイラップの製品ページで、熱湯での解凍・温めの際は耐熱皿を使い、鍋肌に触れないよう注意するよう記載しています。

つまり、鍋底に耐熱皿を1枚敷くことが実質的に必須です。備蓄品を買うときは、袋と一緒に「鍋に入る大きさの耐熱皿」も確認しておきましょう。袋の中の空気をしっかり抜いて上のほうで結ぶのも、袋が浮いて鍋肌に触れるのを防ぐためです。

注意

湯せん中の袋と湯は非常に高温です。取り出すときはトングや菜箸を使ってください。また、加熱不足は食中毒につながります。塩尻市は油が多い食材には不向きであること、食べ残しは廃棄することにも触れています。厚生労働省も、災害時は食品の低温保管ができなくなるなど食中毒が発生しやすい状況になるとして、食材を火や熱湯で十分に加熱すること、出された食事は早めに食べることを呼びかけています。

高密度ポリエチレン袋(湯せん調理対応の食品用ポリ袋)

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高密度ポリエチレン袋(湯せん調理対応の食品用ポリ袋)

価格の目安: 実勢価格の目安: 200〜1,000円前後(枚数・サイズにより変動)

断水中の食事道具でいちばん使い回しがきく1品。湯せん調理だけでなく、皿にかぶせる・手袋代わりにする・食品を保存する・水を運ぶといった用途もこなします。買うときは必ず「食品用」「高密度ポリエチレン」「耐熱温度または湯せん対応」の表示を確認してください。加熱の可否が書かれていない袋は湯せんに使わないでください。マチ付きなら自立しやすく、袋のまま盛りつけやすい形です。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

調理の手順そのもの(水加減・加熱時間・レシピの考え方)は、別記事でくわしく扱っています。道具がそろったら、平時に一度試しておくと安心です。

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災害時の調理|ポリ袋の「パッククッキング」と節水で温かい食事を作る

キッチンばさみ|まな板を洗わずに済ませる

断水中は、まな板と包丁を洗えないことが地味に効いてきます。農林水産省のガイドでは、まな板をきちんと洗えない状態では、まな板を使わずキッチンばさみで空中で食べ物をカットして調理する方法が紹介されています。肉やねぎ、油揚げなどは、はさみのほうが早いこともあります。

選ぶポイントは「洗いやすさ」です。刃が分解できるタイプなら、水が戻ったあとにしっかり洗えます。防災用に1本足すなら、ふだんの台所とは別に、非常用の調理セットにまとめておくと迷いません。

キッチンばさみ(分解して洗えるタイプ)

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キッチンばさみ(分解して洗えるタイプ)

価格の目安: 実勢価格の目安: 1,000〜4,000円前後(刃材・分解機構により変動)

まな板と包丁を使わずに食材を切れるので、洗い物を減らせます。分解して洗えるタイプは、断水が明けたあとに刃の間まで洗浄できるのが利点。袋やパッケージを開けるのにも使えるため、非常用の調理道具として1本まとめておくと出番が多い道具です。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

役割4|持ち運び・保存と手指衛生:ポリ袋のもう一つの顔

食品用ポリ袋の用途は調理だけではありません。農林水産省のガイドでは、手にかぶせて手袋代わりにする、材料を混ぜ合わせるボウル代わりにする、お椀にかぶせて洗い物を減らす、おすそわけの容器にする、大きな袋は水の運搬用に使う、といった活用法が挙げられています。1つの道具が何役もこなすので、備蓄の中でも優先度は高めです。

そして忘れてはいけないのが、道具より先に来る手指の衛生です。厚生労働省は災害時の食中毒予防として、調理や配付、食事の前にはよく手を洗うこと、水が十分に確保できない場合はウェットティッシュ等を活用することを挙げ、下痢・発熱・手指に傷がある人は食品の調理や配付を行わないよう呼びかけています。手袋はこの手洗い・清拭の代わりにはなりません。手を洗う(水が乏しければウェットティッシュ等で拭く)、そのうえで使い捨て手袋をはめる、という順序で使ってください。手袋があれば、おにぎりを握る・食材を分けるといった場面で素手が食品に直接触れずに済みます。備蓄では、手指清拭用のウェットティッシュと使い捨て手袋をセットでそろえておくと迷いません。

調理や配付・食事の前によく手を洗うこと、水が十分に確保できない場合にウェットティッシュ等を活用すること、下痢・発熱・手指に傷がある人は食品の調理や配付を行わないことは、厚生労働省「災害時の食中毒予防のために」にもとづきます。同ページに使い捨て手袋の記載はなく、手袋を手洗いや手指清拭の代わりとする案内ではありません。手袋を組み合わせる使い方は編集部の提案です。

使い捨て手袋(食品衛生法適合のポリエチレン製)

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使い捨て手袋(食品衛生法適合のポリエチレン製)

価格の目安: 実勢価格の目安: 300〜2,000円前後(枚数・素材により変動)

手洗い(水が乏しいときはウェットティッシュ等での手指清拭)と組み合わせて使う道具です。手袋は手洗いの代わりにはなりません。おにぎりを握る、食材を分ける、汚れたものを片づけるといった場面で、素手が食品に直接触れずに済みます。食品に触れる用途で使うので、食品衛生法に適合した表示のある製品を選んでください。薄手のポリエチレン製は着脱が速く、枚数を気にせず使えます。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

手指衛生やウェットティッシュのくわしい選び方は、衛生用品の記事にまとめています。

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災害時の衛生・清潔グッズの選び方比較|断水でも体・口・手を清潔に保つ道具

役割5|後片づけとごみ|使い捨てを選んだ分だけごみは増える

使い捨ての道具に頼るということは、その分ごみが増えるということです。断水・停電の局面では収集も止まっている可能性があり、出たごみは自宅で保管することになります。

食べ残しや汚れた紙皿は、においと虫の原因になりやすい部分です。ラップや袋をこまめに小さくまとめる、汚れたものは防臭袋や二重にしたポリ袋に入れて口を縛る、といった段取りを決めておくと、家の中が荒れません。ごみの保管と出し方は自治体ごとにルールが違うため、実際の分別・排出は必ずお住まいの自治体の案内に従ってください。

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どれだけ備える?|3日分・1週間分の試算

首相官邸は、家庭での備えとして飲料水3日分(1人1日3リットルが目安)を挙げ、大規模災害時には1週間分の備蓄が望ましいとしています。この日数の考え方を、食事道具に当てはめてみます。

大人2人・子ども2人の4人家族が、1日3食を自宅でとると仮定します。食事の回数は3日で36食、1週間で84食です。ここから必要量を計算すると、次のような目安になります。

品目数え方4人家族 3日分4人家族 1週間分
紙皿1食あたり1〜2枚約40〜70枚約90〜170枚
紙コップ1人1日2〜3個約25〜35個約60〜85個
使い捨てカトラリー1食あたり1セット約40セット約90セット
ラップ1食あたり約30cm約11m(30cm×20mなら1本)約25m(同2本)
高密度ポリエチレン袋1日10〜15枚(調理・保存・手袋代わり)約30〜45枚約70〜105枚
アルミホイル予備を1本1本1本
使い捨て手袋1人1日2〜3枚約25〜35枚約60〜85枚
ウェットティッシュ(手指清拭用)1人1日5〜10枚約60〜120枚約140〜280枚

備蓄日数の考え方(飲料水3日分・1人1日3リットル、大規模災害時は1週間分が望ましい)は首相官邸「災害が起きる前にできること」にもとづきます。上表の枚数は、この日数の考え方に「4人家族・1日3食」という仮定を掛け合わせて編集部で計算した目安であり、公的機関が示した数値ではありません。手指清拭用のウェットティッシュを入れているのは、水が十分に確保できない場合の手指衛生の方法として厚生労働省が挙げているためで、枚数自体は編集部の目安です。実際の必要量は家族構成・食事内容・使い方によって変わります。

数字にすると多く感じますが、紙皿にラップを敷いて数回使う、紙コップに名前を書いて使い回すといった工夫をすれば、実際の消費はこれより減らせます。逆に、乳幼児がいる家庭や在宅避難が長引く場合は多めに見ておくほうが安心です。まずは3日分をそろえ、余裕が出たら1週間分へ。この順番で十分です。

なお東京都は、家族構成などの質問に答えると必要な備蓄品目・数量を提示する「東京備蓄ナビ」を公開しています。自分の家の条件で数量を確かめたいときに使うと便利です。

断水したときのために紙皿を大量に買ったのですが、平らな皿ばかりでカレーが入らず、結局2枚重ねて使うことに。深めのタイプとラップを組み合わせるほうがずっと効率的だと、あとから気づきました。買う前に「どんな料理を盛るか」を想像しておけばよかったです。
小学生2人と暮らす読者

買う前に見る表示|レジで迷わないためのチェック

売り場でここだけ見る

  • ポリ袋: 「食品用」と書かれているか
  • ポリ袋: 「高密度ポリエチレン」または「HDPE」の表示があるか
  • ポリ袋: 耐熱温度、または「湯せん対応」の記載があるか
  • ラップ: 耐熱温度が何度と書かれているか(素材により異なる)
  • 紙皿: 深さがあるか、耐水・耐油の加工があるか
  • 使い捨て手袋: 食品に触れる用途に使える表示があるか
  • 全体: 保管場所に収まるサイズか、家族の人数分あるか

よくある質問

レジ袋やごみ袋で湯せん調理はできますか
できません。湯せん調理に使う袋は「食品用であること」「高密度ポリエチレン(HDPE)製であること」「耐熱温度または湯せん対応の表示があること」の3点で確かめてください。求められる耐熱温度は資料により幅があり、自治体資料では耐熱温度130度以上とするもの(塩尻市・大阪市)、メーカーでは110度以上とするもの(日本サニパック)があります。レジ袋やごみ袋、色つきの袋、加熱の可否が書かれていない袋は、溶けたり破れたりするおそれがあるため使わないでください。
ラップを鍋やフライパンで加熱に使えますか
使えません。家庭用のラップは電子レンジや冷凍・冷蔵での使用を想定した製品で、直火・オーブン・魚焼きグリルや鍋での加熱は想定されていません。耐熱温度は素材により異なり、油の多い食品では表示の温度を超えることもあります。加熱に関わる使い方は製品パッケージの表示と注意書きに従ってください。
アルミホイルは電子レンジで使えますか
メーカーは電子レンジでの加熱には向かないとしています。金属は電波を反射するため中のものが温まらず、庫内の壁やドアに触れるとスパークして火花が出て、故障や発火につながるおそれがあるためです。使用の可否は電子レンジ側の取扱説明書も必ず確認してください。
紙皿とラップ、どちらを優先して備えればよいですか
どちらか一方ではなく、組み合わせるのが効率的です。ラップは場所を取らず安価で、家にある皿を汚さずに使えます。紙皿は割れず、洗う対象を最初から作りません。まずラップを1〜2本多めに持ち、そのうえで人数分の紙皿を数十枚そろえる、という順番が現実的です。
湯せんに使った鍋の水はどうすればよいですか
袋が破れていなければ加熱に使った水は汚れないため、続けて別の袋を温めるのに使い回せます(農林水産省・島本町・塩尻市)。ただし高温の鍋肌に触れて袋が破れ、中身が漏れた場合は再利用せず廃棄してください。飲用にするのは避け、飲料水は別に確保しておきましょう。粗熱が取れた湯を食器のすすぎなどに回す使い方は出典にある方法ではなく編集部の提案なので、袋が破れていない場合にかぎって判断してください。
使い捨て食器は避難所でも必要ですか
避難所の運営状況によって配付の有無は異なります。厚生労働省は災害時の食中毒予防として、調理や配付、食事の前によく手を洗うこと、水が確保できない場合はウェットティッシュ等を活用することを挙げています。持ち出し袋に自分の分のカトラリーとコップを入れておくと、配付を待たずに済みます。実際の運用は避難所や自治体の案内に従ってください。

まとめ|「汚さない」道具から先にそろえる

断水中の食事は、料理の腕ではなく道具の組み合わせで決まります。ラップとアルミホイルで皿を汚さない。紙皿と使い捨てカトラリーで洗う対象を作らない。高密度ポリエチレン袋とキッチンばさみで、まな板と鍋を汚さずに火を通す。この3段構えができていれば、限られた水を飲用と衛生に回せます。そのうえで、調理や食事の前の手洗い(水が乏しいときはウェットティッシュ等での手指清拭)だけは省かないでください。使い捨て手袋は、その手指衛生と組み合わせて使う道具です。

そして買うときに見るのは、パッケージの表示です。「食品用」か。「高密度ポリエチレン」か。耐熱温度、または湯せん対応と書かれているか。ここを確認する習慣がつけば、防災用の特別な売り場に行かなくても、いつものスーパーで備えが進みます。

今日からの一歩

  • 家にあるポリ袋の表示を見て、湯せんに使えるものがあるか確かめる
  • ラップの残量を確認し、予備を1本買い足す
  • 深めの紙皿と個包装のカトラリーを、家族の人数×3日分そろえる
  • 鍋に入る大きさの耐熱皿があるか確認する
  • 手指清拭用のウェットティッシュの残量を確認し、食事道具と一緒に保管する
  • 食事道具を一か所にまとめ、備蓄食品の近くに置く
  • 休みの日に「洗い物を出さない食事」を一度だけ試してみる

湯せん調理に欠かせない熱源(カセットコンロ・ボンベ)の選び方は、あわせて次の記事も参考にしてください。

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出典・参考

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