地震のあとの火災から逃げる|延焼火災と「広域避難場所」、初期消火から避難へ切り替える判断


地震の備えというと、家具の固定や備蓄、感震ブレーカーのように「家の中で完結する対策」が中心になりがちです。けれど大きな地震では、自分の家から火を出さなくても、近所で起きた火災が燃え広がって家の近くまで迫ってくることがあります。そのとき必要になるのは、消すことではなく、どこへ、どう逃げるかという判断です。この記事では、地震火災がふだんの火事とどう違うのか、初期消火から避難へ切り替える目安、そして大火災のときに逃げ込む「避難場所(広域避難場所)」の考え方を、消防庁・東京消防庁・内閣府・東京都などの公的資料をもとに整理します。
地震のあとの火災は、ふだんの火事と何が違うのか
ふだんの住宅火災なら、119番通報をすれば消防車が駆けつけてくれます。地震のあとの火災がそれと大きく違うのは、火災が一度に、たくさんの場所で起きるという点です。
総務省消防庁の消防白書(令和2年版)のコラムは、大規模地震発生時には火災が同時に多くの地点で発生するおそれがあるため、消防力が不足し、住宅密集地等では大規模な火災の危険性が高くなる、と説明しています。消防車の台数には限りがあり、道路が倒壊した建物やがれきでふさがれることもあります。すべての火災にすぐ消防が向かえるとは限らない、というのが地震火災の前提です。
総務省が公開している参考資料「地震火災から命を守る」は、地震による大規模火災の要因として、同時に発生する火災の件数、風などの気象条件、消防力、そして地域の防災力が大きく関わっていると整理しています。
地震火災の特徴(同時多発・消防力の不足・住宅密集地での大規模火災の危険性)は総務省消防庁「令和2年版 消防白書」コラム「地震火災対策について」に、大規模火災の要因(同時に発生する火災件数、風等の気象条件、消防力、地域の防災力)は総務省ウェブサイト掲載の参考資料「地震火災から命を守る」にもとづきます。
風によって、広がり方は大きく変わる
風の影響は、被害想定の数字にもはっきり表れています。内閣府の中央防災会議のワーキンググループが令和7年12月に公表した都心南部直下地震の被害想定では、冬の夕方に地震が起きた場合の地震火災による焼失棟数が、風速によって次のように見積もられています。
| 条件(冬・夕方) | 地震火災による焼失棟数 |
|---|---|
| 風速3m/s | 約151,000棟 |
| 風速8m/s | 約268,000棟 |
同じ地震でも、風が強いと焼失する建物はおよそ1.8倍になる計算です。同じワーキンググループの報告書説明資料は、都心南部直下地震で被害が最も大きくなる冬の夕方・風速8m/sの場合について、想定される死者数(約1.8万人)と全壊・焼失棟数(約40万棟)の約7割は火災によるものだとしています。風が弱い冬の深夜に起きた場合の想定では、全壊・焼失棟数約153,000棟のうち火災によるものは約19,000棟で、火災の割合は時間帯や風によって大きく変わります。
首都圏だけの話ではありません。東京消防庁の尾久消防署は、令和6年能登半島地震で市街地で発生した火災により約300棟が焼損したことを紹介しています。
風速別の焼失棟数、冬・深夜(風速3m/s)の全壊・焼失棟数、感震ブレーカーの設置率別の焼失棟数は中央防災会議 防災対策実行会議 首都直下地震対策検討ワーキンググループ「都心南部直下地震の被害想定【定量的な被害量】」、「死者数と全壊・焼失棟数の約7割は火災によるもの」(冬・夕方、風速8m/s)は同ワーキンググループ「報告書 説明資料」、能登半島地震の市街地火災(約300棟焼損)は東京消防庁 尾久消防署「”地震火災”を防ぎましょう」に、平成25年の内閣府の試算は総務省ウェブサイト掲載の参考資料「地震火災から命を守る」にもとづきます。被害想定の数字は、地震の起きる季節・時間帯や風速などの条件を置いて計算したものです。
メモ
家庭の備えを3段で考える
地震火災への家庭の備えは、次の3段に分けると整理しやすくなります。この記事で主に扱うのは、3段目の「逃げる」です。
| 段階 | 目的 | 主な備え |
|---|---|---|
| 1. 出さない | 自宅から火を出さない | 感震ブレーカー、暖房器具まわりの整理、家具の固定、避難前にブレーカーを落とす |
| 2. 小さいうちに消す | 出てしまった火を初期のうちに消す | 住宅用火災警報器、消火器、風呂の水のくみ置き、近所との協力 |
| 3. 広がったら逃げる | 延焼火災から身を守る | 避難場所と経路の確認、家族の集合場所、避難に切り替える判断 |
1段目と2段目は、それぞれ別の記事で詳しくまとめています。消防白書のコラムも、事前の対策として住まいの耐震性の確保、家具の固定、感震ブレーカーの設置、暖房機器の周辺の整理整頓、住宅用消火器や住宅用火災警報器の設置を挙げています。
あわせて読みたい
感震ブレーカーと通電火災対策|地震のあとの「電気の火事」を家庭で防ぐ
あわせて読みたい
住宅用火災警報器は10年で交換|設置場所・点検と家庭の消火の備え
「消す」から「逃げる」へ切り替える目安
揺れがおさまって火が出ているのに気づいたとき、まず考えるのは初期消火です。東京消防庁の「地震 その時10のポイント」も、火を使っているときは揺れがおさまってからあわてずに火の始末をし、出火したときは落ちついて消火する、と案内しています。
ただし、初期消火には限界があります。ここを事前に知っておくことが、逃げ遅れを防ぐいちばんの備えになります。
- 1
「火事だ!」と大声で周囲に知らせる
東京消防庁は、火災を発見したら焦らず落ち着いて、大声で周囲の人に知らせるよう案内しています。隣近所に消火や通報の協力を求めることが重要だとしています。 - 2
逃げ口を背にして消火する
消火できなくなった場合を考えて、逃げ口を背にして消火器を使います。火と出口のあいだに自分が入り込まない位置取りです。 - 3
炎が天井に届いたら、消火をやめて避難する
東京消防庁は、消火器による消火限界の目安を「炎が天井に到達するまで」としています。危険と感じた場合は直ちに安全な場所に避難するよう案内しています。 - 4
家を離れる前に、できる範囲で電気とガスを止める
避難が必要なときは、ブレーカーを切り、ガスの元栓を締めてから避難するよう東京消防庁は案内しています。ただし、火が迫っているときは身の安全を優先します。
総務省の参考資料「地震火災から命を守る」も、初期消火を「一般的に人の背の高さより小さい火炎に対する消火」と説明し、火炎が天井へ達する場合はすぐに避難するとしています。
注意
火災を大声で知らせる、逃げ口を背にして消火する、消火器による消火限界の目安は炎が天井に到達するまで、危険を感じたら直ちに避難する、という手順は東京消防庁の電子学習室「消火器の使い方」および「万が一に備え、消火器を設置し使い方を覚えましょう」に、初期消火の定義と天井に達したら避難する旨は総務省ウェブサイト掲載の参考資料「地震火災から命を守る」に、避難が必要なときはブレーカーを切りガスの元栓を締めてから避難する旨は東京消防庁「地震 その時10のポイント」にもとづきます。
初期消火は、やる価値がある
限界はありますが、初期消火に意味がないわけではありません。同じ参考資料は、阪神・淡路大震災では初期消火の実施率が全体の約半数で、そのうち消火に成功したものは約4割、最も成功率が高かったのは消火器で約5割だったと紹介しています。また東京消防庁は、平常時の火災について、消火器具を使用した場合は7割以上のケースで被害軽減につながったとしています(令和6年中)。
「小さいうちは消す、天井に届いたら逃げる」。この線引きを家族で共有しておくと、いざというときの迷いが減ります。
自宅が無事でも「まちの火災」から逃げる判断
地震火災で難しいのは、自分の家に何も起きていなくても、逃げる判断が必要になる場面があることです。
東京消防庁の「地震 その時10のポイント」は、地域に大規模な火災の危険がせまり、身の危険を感じたら声を掛け合い、一時集合場所や避難場所に避難する、としています。東京消防庁が消防少年団向けにまとめた指導資料では、地震時の避難の順序を次のように示しています。
- 1
一時(いっとき)集合場所へ
避難の指示があった場合や、火事が広がって危険になった場合は、小・中学校や近所の公園などの一時集合場所へ避難します。近所の人たちと様子を見ながら集団で行動しやすくなります。 - 2
危険なら避難場所へ
一時集合場所に行くのが危険だったり、一時集合場所も危険になったりした場合は、大きな公園や広場などの避難場所に避難して鎮火を待ちます。 - 3
鎮火後は帰宅、住めなければ避難所へ
火事の危険がなくなったら帰宅します。家が倒壊・焼失して生活できない場合は、近隣の小・中学校などに開設された避難所に移ります。
東京都北区は、まちに火災が発生している場合は、まず火災とは反対方向にある大規模な公園や団地などのオープンスペース(避難場所)に避難するよう案内しています。いっとき集合場所に行く時間や余裕がない場合は、直接避難場所に向かうよう示しています。横浜市も、火災が発生した際の避難行動として、まずは何より火災が迫ってこない方角・場所に逃げることが重要だとしています。
一方で、北区は、身の回りで火災が発生しておらず危険がない場合は、必ずしも避難場所に向かう必要はないとしています。大田区も、避難場所は大規模な延焼火災を想定して指定されたもので、地震があってもすぐに避難する場所ではないと説明しています。つまり避難場所は、「地震が来たらとりあえず行く場所」ではなく、「火災が迫ってきたら逃げ込む場所」です。
地域に大規模な火災の危険が迫ったら一時集合場所や避難場所へ避難する旨は東京消防庁「地震 その時10のポイント」に、避難の順序は東京消防庁「第13章 避難」(消防少年団 指導者用マニュアル)に、火災と反対方向の避難場所へ逃げる・火災がなければ必ずしも避難場所に向かう必要はない旨は東京都北区「地震時の避難に関する知識」に、火災が迫ってこない方角・場所に逃げる旨は横浜市「広域避難場所」に、避難場所は地震があってもすぐに避難する場所ではない旨は大田区の案内にもとづきます。
「避難所」と「避難場所」は別のもの
地震火災から逃げるときに、いちばん取り違えやすいのがこの2つです。国の制度では、市町村長が「指定緊急避難場所」と「指定避難所」を区別して指定しています。
- 指定緊急避難場所は、災害の危険から命を守るために緊急的に避難する場所です。洪水、崖崩れ・土石流・地滑り、地震、津波、大規模な火事などの災害の種類ごとに指定されます。
- 指定避難所は、避難してきた人が一定期間滞在するための施設で、災害の種類に限らず指定されます。
大切なのは、指定緊急避難場所は災害の種類ごとに指定されているという点です。近所の避難場所が、洪水や津波には対応していても、大規模な火事には対応していないことがあります。国土地理院は、災害が起きたときにはその災害に対応している指定緊急避難場所へ避難するよう案内しています。
指定緊急避難場所が災害種別ごとに指定されること(災害対策基本法第49条の4)、指定避難所は災害種別に限らず指定されること(同法第49条の7)は内閣府「避難場所に関すること」に、その災害に対応している指定緊急避難場所へ避難する旨は国土地理院「指定緊急避難場所・指定避難所データ」にもとづきます。
東京都の「避難場所(広域避難場所)」の考え方
大規模な市街地火災への備えが特に制度化されているのが東京都です。東京都は東京都震災対策条例に基づき、震災時に拡大する火災から都民を守るため、区部で公園・緑地、住宅団地、学校などのオープンスペースを広域的な避難場所として指定しています(令和4年7月現在で221か所)。
| 場所 | 役割 |
|---|---|
| 一時集合場所 | 避難場所へ避難する前に、近隣の人が一時的に集まって様子を見たり、集団を作ったりする場所。学校のグラウンドや近所の公園など |
| 避難場所 | 大規模な延焼火災が鎮火するまで一時的に待機する場所。原則として建物の中は使えない |
| 地区内残留地区 | 不燃化が進み、大規模な延焼火災のおそれがないため、広域的な避難を要しない地区。避難場所は割り当てられていない |
| 避難所 | 被災により自宅に住み続けられない場合に避難する場所。避難場所とは異なる |
東京都は、避難場所までの避難距離が3km未満となるように避難圏域を定め、避難場所の周辺で大規模な市街地火災が起きた場合のふく射熱を考慮して、避難計画人口1人あたり1平方メートル以上の利用可能な空間を確保することを原則としています。どの避難場所へ避難するかは、町丁目単位などで「地区割当」として決められています。
避難場所の指定数(令和4年7月現在で区部221か所)、避難距離3km未満、1人あたり1平方メートル以上の確保、一時集合場所の説明は東京都防災ホームページ「避難所及び避難場所」に、避難場所・地区内残留地区・地区割当の説明、避難場所と避難所の違いは東京都都市整備局「震災時火災における避難場所とは?」および同局「Q&A(よくある質問)」にもとづきます。
名前も決まりも、地域によって違う
同じ役割の場所でも、呼び名は自治体によって異なります。東京都の資料では「避難場所」ですが、中央区や横浜市は「広域避難場所」と呼んでいます。一時的に集まる場所も、東京都では「一時集合場所」、横浜市では「一時(いっとき)避難場所」です。
運用にも違いがあります。東京都都市整備局は、原則として地区割当で指定された避難場所に避難し、延焼火災の状況によっては区の誘導に従うよう案内しています。一方、横浜市は、地区割当はあるものの、必ずしも割り当てられた広域避難場所に避難しなければならないわけではなく、近隣の広域避難場所に避難することも可能としています。また、東京都の多摩地域の避難場所は各市町村が指定しています。
中央区では、八重洲・京橋・銀座・日本橋など多くの町が地区内残留地区とされています。中央区は地区内残留地区を、木造の建物が少なく街区のほとんどがビルに囲まれているため、火災が発生しても延焼しにくいと想定される地域と説明しています。そのうえで、地区内残留地区では基本的に広域避難場所への避難は不要だが、防災関係機関から避難指示が出た場合はそれに従うとしています。
地区割当の扱い(東京都は原則として地区割当の避難場所へ、状況により区の誘導に従う)と多摩地域の避難場所は東京都都市整備局「Q&A(よくある質問)」に、横浜市の扱いは横浜市「広域避難場所」に、中央区の広域避難場所と地区内残留地区の説明は中央区「広域避難場所(大火災発生時の避難場所)」にもとづきます。
ヒント
わが家の周りの延焼リスクを調べる
逃げ方を考える前に、自宅の周りがどのくらい燃え広がりやすい地域なのかを知っておくと、備えの優先度を決めやすくなります。
東京都にお住まいの場合
東京都には、町丁目ごとの危険性を示した2つの調査があります。
- 東京都都市整備局「地震に関する地域危険度測定調査(第9回・令和4年9月公表)」: 都内の市街化区域の5,192町丁目について、建物倒壊危険度、火災危険度(火災の発生による延焼の危険性)、災害時活動困難係数、総合危険度を示しています。それぞれ5つのランクに分けた相対評価で、おおむね5年ごとに調査されています。
- 東京消防庁「東京都の地震時における地域別延焼危険度測定(第10回・令和2年3月公表)」: 延焼シミュレーションで出火から6時間後の平均的な延焼面積を求め、地域の延焼危険度として示しています。町丁目単位と250mメッシュ単位があり、道路閉塞などを考えた「震災時の消火活動困難度」もあわせて公表されています。
どちらも数年おきに更新される調査のため、見るときは各機関のページで最新の回かどうかを確認してください。もう一つのポイントは、どちらも相対評価だということです。ランクが低いから絶対に安全、という意味ではありません。自宅だけでなく、避難場所までの道のりにある町丁目の危険度も見ておくと、経路を考える材料になります。
地域危険度の対象(5,192町丁目)・指標・5ランクの相対評価・おおむね5年ごとの調査は東京都都市整備局「地震に関する地域危険度測定調査(第9回)」および同局Q&Aに、第9回の公表年月(令和4年9月)は同局「地震に関する地域危険度測定調査報告書(第9回)」に、地域別延焼危険度測定の内容(出火から6時間後の平均的な延焼面積、町丁目と250mメッシュ、震災時の消火活動困難度)と第10回の公表年月(令和2年3月)は東京消防庁「東京都の地震時における地域別延焼危険度測定」にもとづきます。
東京都以外にお住まいの場合
都道府県や市区町村が公表している地震の被害想定や防災マップに、火災による被害や延焼の危険が示されていることがあります。また、国土地理院の「地理院地図」では、市町村が登録した指定緊急避難場所を閲覧でき、災害の種類ごとに対応している場所を確認できます。消防白書のコラムも、日頃からの対策として「自分の地域の地震火災による影響を把握する」ことを挙げています。
あわせて読みたい
ハザードマップの見方と家族の避難計画|「いつ・どこへ・どうやって」を決める
家族で決めておくこと
地震火災から逃げる場面では、家族がばらばらの場所にいることも考えられます。東京消防庁の「地震に対する10の備え」は、地震が発生したときの出火防止や初期消火などの家族の役割分担、離れ離れになった場合の安否確認の方法や集合場所、避難場所や避難経路を、家族で話し合っておくよう案内しています。
- 1
火災のときの避難場所を確認する
自宅の地区割当の避難場所(広域避難場所)と一時集合場所を、自治体の防災マップで確認します。勤務先や学校の周辺もあわせて調べておくと安心です。 - 2
経路を方角の違う2本以上決める
北区や横浜市が案内するように、基本は火災と反対方向、火災が迫ってこない方角へ逃げることです。火元がどちらに出るかは分からないため、方角の違う経路を複数持っておきます。延焼は風の影響を強く受けるので、当日は風向きも手がかりにします。 - 3
道の条件を実際に歩いて見る
東京消防庁は、屋外で揺れを感じたらブロック塀などに近寄らないよう案内しています。狭い路地や塀の多い道、古い木造住宅が密集した通りを避け、幅の広い道を選べるか、休日に家族で歩いて確かめておきます。 - 4
「天井に届いたら全員外」と役割を決める
誰が火の始末をし、誰が消火器を持ち、誰が子どもや高齢の家族を連れて出るか。初期消火をやめる目安とあわせて共有します。 - 5
家を離れる前の電気とガスを習慣にする
余裕があるときは、ブレーカーを切り、ガスの元栓を締めてから家を離れます。通電火災を防ぐためで、感震ブレーカーがあれば留守中や急いで逃げるときも電気を止められます。 - 6
はぐれたときの集合場所と連絡方法を決める
避難場所は広く、多くの人が集まります。「避難場所の中のどのあたりで待つか」まで決めておくと合流しやすくなります。
メモ
家の中から外へ出るまでの動線は、別の記事で詳しくまとめています。玄関までの通路に物を置かない、寝室から出口までを確保する、といった準備は、火災から逃げるときにもそのまま役立ちます。
あわせて読みたい
家の中の「逃げ道」を確保する|地震・火災で「出られない」を防ぐ動線と出口の点検
あわせて読みたい
家族の安否確認、決めていますか|災害用伝言ダイヤル171と連絡手段の備え
よくある質問
地震が起きたら、すぐに広域避難場所へ向かうべきですか
避難所と避難場所は何が違いますか
初期消火はどこまで頑張ってよいのですか
地区割当の避難場所に行けないときはどうすればよいですか
自宅が「地区内残留地区」でした。何もしなくてよいのですか
東京都以外でも延焼の危険度は調べられますか
今日からの一歩
地震火災から逃げるためのチェックリスト
- 自宅の地区割当の避難場所(広域避難場所)を防災マップで確認した
- 一時集合場所の場所を確認した
- 避難所と避難場所の違いを家族で共有した
- 避難場所までの経路を、方角の違う2本以上決めた
- 経路を実際に歩き、狭い路地や塀の多い道を確認した
- 「炎が天井に届いたら消火をやめて全員外へ」を家族で共有した
- 家族の役割分担(火の始末・消火器・家族の誘導)を決めた
- 避難するときはブレーカーを切り、ガスの元栓を締めることを確認した
- はぐれたときの集合場所と連絡方法を決めた
- 東京都の地域危険度や自治体の被害想定で、自宅周辺の延焼リスクを調べた
- 持ち出し袋に雨具や羽織るもの、飲み物を入れた
地震火災への備えは、「出さない」「小さいうちに消す」だけで終わりにせず、「広がったら逃げる」までを一続きにしておくことで完成します。今日できるのは、防災マップを開いて避難場所の名前を確かめ、家族に「天井に届いたら外へ」と伝えるくらいの小さなことかもしれません。けれど、その一言と一枚の地図が、迷わずに動けるかどうかを左右します。実際の避難の判断は、自治体や消防機関が発信する最新の情報を優先してください。「もしも」を「いつも」に近づけておきましょう。
出典・参考
- 【コラム】地震火災対策について(令和2年版 消防白書)/総務省消防庁
- 地震火災から命を守る(参考資料・PDF)/総務省
- 地震 その時10のポイント/東京消防庁
- 地震に対する10の備え/東京消防庁
- 万が一に備え、消火器を設置し使い方を覚えましょう/東京消防庁
- やってみよう!防災訓練 消火器の使い方(電子学習室)/東京消防庁
- 「地震火災」を防ぎましょう(尾久消防署)/東京消防庁
- 第13章 避難(消防少年団 指導者用マニュアル)/東京消防庁
- 東京都の地震時における地域別延焼危険度測定(第10回)/東京消防庁
- 都心南部直下地震の被害想定【定量的な被害量】/中央防災会議 防災対策実行会議 首都直下地震対策検討ワーキンググループ
- 首都直下地震対策検討ワーキンググループ 報告書 説明資料(令和7年12月19日)/中央防災会議 防災対策実行会議 首都直下地震対策検討ワーキンググループ
- 首都直下地震対策/内閣府防災情報のページ
- 大規模地震時の電気火災の発生抑制に関する検討会/内閣府防災情報のページ
- 避難場所に関すること/内閣府防災情報のページ
- 指定緊急避難場所・指定避難所データ/国土地理院
- 避難所及び避難場所/東京都防災ホームページ
- 震災時火災における避難場所とは?/東京都都市整備局
- Q&A(よくある質問)/東京都都市整備局
- 地震に関する地域危険度測定調査(第9回)/東京都都市整備局
- 地震に関する地域危険度測定調査報告書(第9回)(PDF)/東京都都市整備局
- 広域避難場所(大火災発生時の避難場所)/中央区
- 地震時の避難に関する知識/東京都北区
- 【震災時】避難する場所の確認(一時集合場所、避難所、避難場所)/大田区
- 広域避難場所/横浜市
関連する記事
感震ブレーカーと通電火災対策|地震のあとの「電気の火事」を家庭で防ぐ
大きな地震のあと、停電から電気が復旧した時に起きるのが通電火災です。内閣府や消防庁の資料をもとに、通電火災の仕組み、感震ブレーカー4タイプの選び方、設置の考え方、器具任せにしない備えまでを、今日から進められる形に整理しました。
住宅用火災警報器は10年で交換|設置場所・点検と家庭の消火の備え
住宅用火災警報器は寿命の目安が約10年。義務化から年数がたち、交換時期を迎える家庭が増えています。設置が必要な場所、定期的な作動点検、電池切れのサイン、家庭用消火器やエアゾール式簡易消火具まで、住まいの火災の備えを整理します。
ハザードマップの見方と家族の避難計画|「いつ・どこへ・どうやって」を決める
ハザードマップは「もらって満足」で終わりがちです。洪水・土砂災害・地震など種類ごとの見方、警戒レベルと避難のタイミング、家族の集合場所と連絡手段の決め方まで。30分で作れる、わが家の避難計画の手順をまとめました。


